【北京=新貝憲弘】中国国家統計局などが一日発表した七月の景況感を示す製造業購買担当者指数(PMI)は、前月より〇・一ポイント低い五〇・一と三カ月連続で悪化し、景気判断の節目となる五〇を割る寸前になった。
従業員三百人未満の企業を対象にした調査では、景気悪化を意味する四八・一と四カ月連続で五〇を下回っている。中国人民銀行(中央銀行)は六月と七月、異例の二カ月連続の利下げに踏み切ったが、景気回復への足取りは重い。
今年四〜六月期の実質国内総生産(GDP)の成長率は7・6%と三年ぶりに8%を割り込んだ。共産党は三十一日に中央政治局会議を開き、今年後半の経済政策として「安定した成長」を一層重視する方針を確認しており、金融緩和などの景気てこ入れ策を打ち出すとみられる。
PMIは二〇一一年十一月に四九・〇まで落ちた後、今年四月には五三・三まで改善していたが、五月に五〇・四と再び落ち込み低迷が続いている。
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