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「緩和ケアチーム」各都道府県に
8月2日 2時21分

がんによる体の痛みや精神的な苦しみを和らげる緩和ケアについて、厚生労働省は専門の医師や看護師、それに臨床心理士などによる専従のチームを来年度から都道府県に1つずつ作り、どこでも専門的なケアが受けられる態勢を整えていくことになりました。

これは、1日に開かれた厚生労働省の検討会で決まったものです。
緩和ケアは、がんになっても日常生活をよりよく過ごしたり、仕事を続けたりするために重要ですが、地域や病院によっては適切なケアが受けられないなど、質にばらつきがあるのが実情です。
このため厚生労働省は、どこでも専門的なケアが受けられる態勢を整えるため、緩和ケアが専門の医師や看護師、薬剤師、それに臨床心理士などによる専従のチームを都道府県に1つずつ作ることを決めました。
チームが在籍する病院に「緩和ケアセンター」を設け、患者へのケアを行ったり、日常生活の相談に乗ったりするほか、他の医師などへの研修も行うとしています。
また、通院患者に激しい痛みが出た場合も緊急に対応できるよう、緩和ケアのためのベットを確保することにしています。
検討会の座長を務めるJR東京総合病院の花岡一雄名誉院長は、「痛みを和らげることは治療にも前向きになれる効果があり、がんと診断された時から緩和ケアを行うことが重要だ。専門職の育成を進め、地域差の解消を急ぐべきだ」と話しています。

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