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“黒い雨”影響 範囲の拡大を
8月2日 22時44分

原爆投下直後に広島市で降った、いわゆる「黒い雨」を巡って、広島や長崎の国会議員らで作る民主党の議員懇談会が、国が医療費などを無料にしている地域の外でも黒い雨による健康への影響はあったとして、小宮山厚生労働大臣に地域の範囲を拡大するよう申し入れました。

申し入れをしたのは、橋本博明衆議院議員ら、広島や長崎などの議員で作る民主党の「被爆者問題議員懇談会」のメンバーです。
黒い雨が降った地域について、国はこれまで、広島市北西部の南北19キロの範囲を指定し、健康診断の費用やがんなどの病気の治療費を無料にしています。
申し入れでは、広島市が、国が指定した範囲のおよそ6倍の広さで黒い雨が降った可能性があるとする調査結果を示しており、この範囲で黒い雨を体験した人は、健康状態がよくない傾向があり、高齢化が進んでいるとして、指定地域を拡大するよう求めました。
申し入れ後、橋本議員は「小宮山厚生労働大臣からは、心身のケアを充実させたいという話があった。引き続き指定地域の拡大を求めていきたい」と述べました。
この問題を巡っては、厚生労働省の検討会は、範囲の外でも黒い雨が降ったものの、放射線による健康への影響は認められないとして、範囲を拡大するのは困難だとする報告書をまとめています。

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