二
24
7月
2012
皆さんは食の安全に気をつけているだろうか?中国に長く滞在していると中華料理にも慣れ、節約のために小ぢんまりした屋台みたいな所で安く済ませようかと思うこともあるかもしれない。しかし、1~2回はいいかもしれないがしょっちゅう行くのは体の為に良くないかもしれない。というのも小さな店には地溝油を使っている可能性があるからだ。地溝油とは何か?知っている人は多いと思うが、地溝油とはマンホールの下にある下水に浮かんだ油を加工して作った食用油だ。マスコミなどでも、地溝油について取り沙汰されているが、それらが自分には当たらないだろうと思うのは危険過ぎる。地溝油にはアフラトキシンという発がん性物質が含まれているので、長期に摂るとガンになる危険性ある。 私の友人の元同僚が節約のため、ほぼ毎日のように小さな屋台のような所で食事を摂っていて、数ヶ月後に癌で亡くなったと話を聞いた。しかし、それが原因かは断定できないが、そのようなリスクの可能性があるという事を念頭に置いておいた方がよさそうだ。
中華料理店でも店構えがしっかりしているところが地溝油を使っていない可能性がある。というのも今の衛生局は非常に厳しく、彼らの衛生チェック項目に合格していないと衛生許可書がおりない。小さな所は許可書を取っている所が少なく、衛生局のチェックが入る前に情報を入手して、店を閉めてしまい、チェックを逃れるところが多い。
しかし、だからと言って大きな中華料理店でも使われていないとは言い切れないが・・・。知り合いの中国人料理人に聞くと、大きな中華料理店は衛生局のチェックが入るからと言っていちいち店を閉める訳にはいかないので、店には衛生局などからの情報をすばやくキャッチする人物がいるところもあり、チェックが入る前に地溝油を処理し、正規の油を調理場に並べ、いかにも地溝油は使っていませんと言わんばかりにチェックをパスする所もあると言っていた。
地溝油を使う所があればそれを加工、売買する業者が必ずがいる。実際、私は数年前の夜11時過ぎ、地溝油をすくっている数人を目撃したことがあった。当時は地溝油の存在を知らず、何日間か連続でマンホールを開けて網で何やらすくっている人を見たので、興味津々で何をしているのか聞くと彼らは何も答えずに作業を続けてすばらくすると青いプラスチックのドラム缶のような容器を2~3個積んだ小型トラックで去っていった。 中国人料理人に聞くと、彼らは地溝油の事を当たり前のように知っていて、小さな屋台系の店では商品が廉価であるがゆえに、コスト削減の為かなりの確率で使われているだろうとの事。さすがは中国料理人、中国の調理場の裏事情には詳しい。
ここで書いたことはもちろん中華料理店またはその他の店を否定しているのではなく、特に中国に来たばかりの日本人の方は、日本感覚で大丈夫だろうと思いがちだが、中国では日本人の考えの範囲内では思いもつかないことが多々あり、知らない人も多いため情報として知っていてほしいからである。