2011年07月10日
アプリケーションの設定情報の扱いについて考えてみる(1)
■はじめに
アプリケーション独自の設定情報を扱いたい、そんな要求に答えるには、太古の昔は、INIファイルが定番でしたが、
いつしか、レジストリが主流になり、そして.NETでは、XML形式のconfigファイルへと移ってきました。
configファイルにアプリケーション独自の情報を設定するのに、もっとも手軽なのが、App.config の
要素を使う方法です。
ただ、これは、
・全てを文字列として扱う必要がある。
・項目を一つ一つ指定してアクセスする必要がある
など、柔軟性に欠ける部分があります。
そして、さらに問題となるのが、書き込みをしたいという要求にうまく対応できないということです。
そこで、数回にわけて、設定ファイルの読み書きについて考えてみます。
まずは、.NET Frameworkでそのために用意されていると思われるApplicationSettingsBaseクラス を使い、
アプリケーション独自の設定情報の読み書きについて考えてみます。
■ApplicationSettingsBaseクラスを利用した設定ファイルの読み書き
例えば、ウインドウのサイズと位置を保存しておきたいとしましょう。
当然、これらの値はひとつのクラスとして扱いたいですね。
例えば、
というクラスを考えてみます。
このクラスを 設定ファイルに保存できるようにするには、ApplicationSettingsBase から継承し、
以下のように書き換えてやる必要があります。
随分コードが増えてしまいましたが、パターン化されていますので、 機械的にコーディングできると思います。
このクラス定義ができれば、あとは読み書きのコードを書くだけです。
読み込みは、WindowInfo のオブジェクトを生成し、プロパティにアクセスするだけです。
なお、このプログラムを最初に起動した場合は、値を読み込むことが出来ないために、
NullReferenceException 例外が発生します。この例外が出たときには、何もせずにデザイン時の値を
そのまま使います。
書き込みは、WindowsInfoの各プロパティに値を設定し、Saveメソッドを呼び出します。
なお、WindowsFormsでは、フォームデザイナーのプロパティ画面で、(ApplicationSettings) で
保存したいプロパティを設定すれば、いちいち上記のようなコードを書く必要はありません。
あくまでも、サンプルとして見てください。
実際、自動生成される Settings.Designer.cs を見てみると、ApplicationSettingsBase クラスを継承したクラスが
定義されています。
もちろん、フォームやGUIコントロールのプロパティ以外の値を設定するには、デザイナーでのサポートは
ありませんので、ApplicationSettingsBaseクラスを利用するなら、ここに書いた方法で値を設定することになります。
(続く...)
追記 (2011/07/11)
最後の文は、ちょっと語弊がある文章でした。
C#プロジェクトの Properties フォルダの、Settings.settingsを開いて表示されるデザイナー(これもデザイナー
の一種ですね)で独自の情報を格納することができます。
ただ、このシリーズでは、Settings.settingsを開いて表示される設定デザイナーを利用する方法については、割愛します。
ApplicationSettingsBase を直接使ってみることで、Settings.settingsで作成する 設定ファイルクラスを
より理解できるようになります。
アプリケーション独自の設定情報を扱いたい、そんな要求に答えるには、太古の昔は、INIファイルが定番でしたが、
いつしか、レジストリが主流になり、そして.NETでは、XML形式のconfigファイルへと移ってきました。
configファイルにアプリケーション独自の情報を設定するのに、もっとも手軽なのが、App.config の
ただ、これは、
・全てを文字列として扱う必要がある。
・項目を一つ一つ指定してアクセスする必要がある
など、柔軟性に欠ける部分があります。
そして、さらに問題となるのが、書き込みをしたいという要求にうまく対応できないということです。
そこで、数回にわけて、設定ファイルの読み書きについて考えてみます。
まずは、.NET Frameworkでそのために用意されていると思われるApplicationSettingsBaseクラス を使い、
アプリケーション独自の設定情報の読み書きについて考えてみます。
■ApplicationSettingsBaseクラスを利用した設定ファイルの読み書き
例えば、ウインドウのサイズと位置を保存しておきたいとしましょう。
当然、これらの値はひとつのクラスとして扱いたいですね。
例えば、
というクラスを考えてみます。
このクラスを 設定ファイルに保存できるようにするには、ApplicationSettingsBase から継承し、
以下のように書き換えてやる必要があります。
随分コードが増えてしまいましたが、パターン化されていますので、 機械的にコーディングできると思います。
このクラス定義ができれば、あとは読み書きのコードを書くだけです。
読み込みは、WindowInfo のオブジェクトを生成し、プロパティにアクセスするだけです。
なお、このプログラムを最初に起動した場合は、値を読み込むことが出来ないために、
NullReferenceException 例外が発生します。この例外が出たときには、何もせずにデザイン時の値を
そのまま使います。
書き込みは、WindowsInfoの各プロパティに値を設定し、Saveメソッドを呼び出します。
なお、WindowsFormsでは、フォームデザイナーのプロパティ画面で、(ApplicationSettings) で
保存したいプロパティを設定すれば、いちいち上記のようなコードを書く必要はありません。
あくまでも、サンプルとして見てください。
実際、自動生成される Settings.Designer.cs を見てみると、ApplicationSettingsBase クラスを継承したクラスが
定義されています。
もちろん、フォームやGUIコントロールのプロパティ以外の値を設定するには、デザイナーでのサポートは
ありませんので、ApplicationSettingsBaseクラスを利用するなら、ここに書いた方法で値を設定することになります。
(続く...)
追記 (2011/07/11)
最後の文は、ちょっと語弊がある文章でした。
C#プロジェクトの Properties フォルダの、Settings.settingsを開いて表示されるデザイナー(これもデザイナー
の一種ですね)で独自の情報を格納することができます。
ただ、このシリーズでは、Settings.settingsを開いて表示される設定デザイナーを利用する方法については、割愛します。
ApplicationSettingsBase を直接使ってみることで、Settings.settingsで作成する 設定ファイルクラスを
より理解できるようになります。
Posted by gushwell at 22:38│Comments(0)│TrackBack(0)
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