公表されているデータから筆者が計算したところ、展望デッキへ運べる人数は1時間当たり約2500人である。この数字をもとに72日間運営した場合、約250万人が展望デッキへ登れたことになる。つまり、稼働率約40%ということである。
客単価を2000円とした場合、100万人では20億円の売り上げ、250万人では50億円の売り上げとなる。
スタートは「混乱回避」で良いだろう。東京ディズニーランドも当初はそうした。しかし、いつまでもそれでは、株主は黙っていない。売上向上のために「何時間待たせても集客せよ」と言ってくるに違いない。
夏休み、秋の行楽シーズン、クリスマスなどの混雑を東京ディズニーランドは経験し、待たせないためにパークのキャパシティ(収容人数)を向上させてきたが、スカイツリーにはそれは不可能である。
数字と混乱、この2つの側面でもう少し様子を見たい。
さて、ホームページを見て驚いたことがある。それは「障がい者割引」制度があることである。
ディズニーランドでは、健常者も障がい者も同じ一人のゲストとして公平に対応する。障がい者手帳は持っていないが、私も読売新聞の讒言(ざんげん 他人を陥れようとして、事実をまげ、いつわって悪しきさまに告げ口をすること)報道により精神に傷害を負っている人間である。
耳が不自由な人も障がい者である。女性割引、障がい者割引は差別であると主張する団体を上野駅で見かけた。
筆者はたびたびこの言葉を引用する。
マーク・トウェインの警句
「災いを引き起こすのは知らないことではない。知らないのに知っていると思いこんでいることである」
スカイツリーの運営会社にディズニーランドのような運営ソフトウエアがあるとは到底思えないのである。