17日、眼科受診。14日と同じように麻酔をしてから眼球注射を行う。「朝の採血でぶどう膜炎の原因がウイルスかどうかを調べている。今、見えにくいのは黒目の炎症のため。」とのことであった。
19日、夕方くらいから左目が少しはっきり見えるようになってくる。
20日、眼科受診。「自己免疫疾患(サルコイドーシス)とか免疫不全については問題ない。悪くなる兆候も今は見られない。」と言われる。血液内科の主治医より「鼻の放射線治療を明日から始める。照射部分は鼻、首については放射線の担当の先生と相談して決める。」という話があった。
21日、血液内科主治医より「放射線照射、放射線の先生の都合で次の日に延期となった。」と言われた。患者にとっては治療の予定についてはけっこう変更があるものだなあと思う。(看護人注)このように直前になって検査や治療の変更を言われる場合も多いし、患者には連絡のないまま延期になっていることもある。せめて連絡はしてほしいものだ。
22日、眼科受診。「原因として考えられるのは、リンパ腫がぶどう膜にできているということである。何度も同じような状態を繰り返すようであれば、組織を採取する必要もあるが、今は視力も上がってきており快方に向かっているので採取する必要はない。薬(眼球注射の薬)によく反応している。放射線治療の経過も診てから決めたい。」と言われる。(看護人注)わたしとしては、リンパ腫の可能性があるならば、早く目の組織を調べてほしいと思うのだが、目の組織を取ること自体がけっこう危険を伴うものらしい。
放射線科で、顔のカバーを作り、CTを撮り、治療計画を立てる。23日が祝日で休みなので治療は延期。
「あさって(24日)に、鼻の放射線治療開始。15回で30グレイ照射する。副作用の説明があった。「つばが出にくくなる、味覚の変化などの副作用があり、その期間は個人差がある。口内炎、皮膚が焼けて赤くなる。」とのことである。
夜、免疫血液主治医より、「放射線は鼻と首にあてる。(つまり鼻のつけねからのどぼとけのあたりくらいまで)リンパ腫は硬いものなので、(ガリウムシンチやCTで影が映っていた)首やあごのあたりは、リンパ腫とは違うのではないかと思うが、念のために照射する。あやしいものは罰するということで、広範囲にあてることになったらしい。」
23日、夜、発熱。(37度8分)38度を超えたら、採血と点滴をするらしい。一晩で下がったのでせずに済んだ。薬も飲んでないのにすぐ下がったので主治医も不思議がった。
24日、記念すべき(里の表現によれば)放射線照射1回目。顔にカバーをあて寝転んでいると機械が自動的に動いて放射線をあててくれる。
27日、放射線治療2回目。フィールド(照射部分)を少し上にあげる(鼻の根元にできるだけあたるように)ことになった。目の水晶体には放射線ができるだけあたらないように、機械を傾けて照射すると言われた。(鼻の根元にあてるので、目に全くあてないというわけにはいかないらしい。)気分が悪くなることもない。
28日、眼科受診。左目の炎症は減っていない。明日(29日)虹彩の検査をすると言われる。虹彩の検査は、エコーで虹彩の厚みを調べ、虹彩の中に異物(リンパ腫など)がないかを調べる。放射線治療3回目。
29日、放射線4回目。放射線科診察。放射線による副作用が出ていないかを聞かれた。「疑わしいところはすべて放射線をあてている。初めにどれだけリンパ腫をたたくかで再発の可能性が変わってくる。」という話だった。
眼科受診。エコーの検査をしたり、目の写真を撮ったりする。
30日、眼科受診。検査結果、異常は見られない。「リンパ腫の可能性は低いのではないか。リンパ腫の可能性がないわけではないが、それについては目の組織を取らないと分からない。考えられるのは、内因性の(自己免疫疾患)のぶどう膜炎ではないか。自分で自分以外の抗原に対して抗体を作って攻撃するのが正常なのだが、抗原を見分けられずに自分の組織を攻撃しているのではないか。引き続き経過観察をしましょう。」とのことであった。(実際には、目はリンパ腫であった。今これをまとめながら、里はこのときは検査はどうもなかってんなあ、と不思議がっていた。ただ自己免疫疾患という診断については看護人ともども疑問を抱いていた。)
放射線5回目。このころから体に赤い発疹が見られるようになった。(これについても里は皮膚がんのほうはこのころやってんなあ、としみじみ言っていた。こうやって聞き書きしながらまとめていくと、このあたりから急に一日の記事の量が増えていることに気づく。それだけ、リンパ腫がどんどんいろんなところに表れていったということだろう。「このころのはしこりではなく、ただ赤くなっていたんやなあ。」とも里は言っていた。)
12月1日放射線6回目を終えて退院。残りの放射線治療は家から通いながら外来で行うことになった。
4日、放射線7回目。5日、放射線8回目。6日、放射線9回目。
6日、眼科外来。「よくも悪くもなっていない。充血はましになっている」と言われる。見え方も変わらない。
7日、放射線10回目。8日、放射線11回目。11日、放射線12回目。12日、放射線13回目。
13日、放射線14回目。この日「放射線の担当の先生に「鼻血が出やすい。」と言うと、「鼻の粘膜が放射線で弱っている。放射線の影響で血管も切れやすくなっているからだ。マスクで湿度を上げる工夫をすると予防になる。のどの痛みや口内炎もマスクで少しましになるが副作用なので仕方ない。のどの痛みや口内炎は放射線をあておわって1、2週間でおさまるだろう。」と言われた。
眼科、外来受診。「虹彩の厚さが今までと違う。何か(リンパ腫か?)あるのではないか。手術をして調べたほうがよい。入院する必要がある。」
14日、放射線15回目。(放射線終了ばんさーーい!ところがこれで終わらなかった。(里の言葉引用))
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