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【大リーグ】

ダル、“魔”さかの3回に6失点 相変わらずの与四球病で5イニング降板

2012年8月3日 紙面から

◇レンジャーズ11−10エンゼルス

 【アーリントン大城和美】“ジキルとハイド”だ。レンジャーズのダルビッシュ有投手(25)は1日(日本時間2日)、地元でのエンゼルス戦で1回を三者連続三振と最高のスタートを切りながら、3回は4四球などの大乱調で6失点。結局、6四球など4安打7失点で5イニング降板。味方打線の奮起で勝敗はつかなかったが、課題の残るマウンドとなった。試合はレ軍が6点差を追いつき、3点を勝ち越された延長10回もその裏に4得点する大逆転サヨナラ勝利で、同地区の“眼下の敵”エ軍との差を再び4ゲームに広げた。

 一体どちらが本当のダルビッシュなのだろうか。1回は三者連続三振、2回も三者凡退の完璧スタート。ところが、3回は全く“別人”に変貌した。連続四球を与えると、併殺かと思われた投ゴロを自ら二塁に悪送球(記録は野選)。直後の遊ゴロでも併殺を焦った二塁キンスラーの一塁悪送球で2点を失うと、ダルの気持ちが切れた。

 「自分の問題。1、2回はすごく良かった。あとは気持ちの部分。四球を気にして切り替えられなかった」。そう反省したように、続くプホルスに甘い直球を軽々と中堅席の左に運ばれる。ここからさらに連続四球で出した2走者も、右中間の二塁打で生還を許し、気付けば2安打だけで6失点。現地テレビ局FSSWの実況アナは「悪夢のイニングだ…」と絶句した。

 今季3度目の6四球と7失点は、ともに自己メジャー最多タイ。昨年は日本ハムで36四球(28試合登板)だった男が、今季はまだ20試合でほぼ2倍の70四球だ。

 「あまり言いたくないが、別の投手にならなければいけないかなと思う。今それをしているところなので、ちょっとずつ良くなれば」。ダルは大幅な“モデルチェンジ”を示唆し、四球については「周りから言われて気にしすぎた。次からは四球を10個出してもチームが勝てばいい。全く四球を気にせず、気持ちを出していこうと思う」と“悪癖”克服に強い姿勢を示した。

 6四球のうち5人が生還、失点につながっているという事実。球数も自然と増え、投球回も制限されるという悪循環にもなる。勝ち星が伸びるはずもない。ダルの“変身”を次戦のレッドソックス戦(現地6日)で期待したい。

 

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