原子力規制委人事案:民主執行部が対応苦慮、党内異論で
毎日新聞 2012年08月02日 23時28分(最終更新 08月02日 23時37分)
民主党の輿石東幹事長は2日の記者会見で「政府の同意人事に与党がダメだと言うのはよっぽどのことだ。党で決めたことは従ってもらう」と強調。前原誠司政調会長は「同意人事は政調幹部会の承認で党議拘束がかかる。PT座長には(政府案を否定する)権限がない」と指摘、造反防止に躍起になっている。
同意人事案の採決で大量造反が出れば消費増税法案の採決にも影響する。民主党の女性国会議員8人は2日昼、首相と会食し、党内の厳しい状況を伝えた。首相は「参考になります」と神妙に応じたという。
一方、野党側は民主党内の内輪もめの行方を見定める構えだ。自民党は人事案への対応をめぐり同意人事PTを中心に協議。茂木敏充政調会長が調整を進めている。執行部には当初容認の声があったが、党内で人事案への批判もあり、2日の参院側のPTでは結論を持ち越した。
茂木氏は1日の会見で「(規制委員候補)5人全員が全く問題ないということではない」と指摘。参院自民幹部は「(政府・民主党で)人事案がどうなるか分からないのに議論してもばかばかしい」と皮肉った。