運転手の乗務計画 基準に違反8月2日 21時45分
宮城県の東北自動車道で、ツアーバスがトラックに追突し、乗客など31人が軽いけがをした事故で、国土交通省が特別監査を行った結果、バスの運行会社が、国の安全基準に違反して、運転手に上限の10時間を超える、11時間余りにわたって乗務させる計画だったことが分かりました。
2日朝早く、宮城県白石市の東北自動車道の下り線で、ツアーバスがトラックに追突し、乗客28人と61歳の運転手、それにトラックに乗っていた2人の合わせて31人が軽いけがをしました。
この事故で、国土交通省関東運輸局は2日、バスを運行した千葉県成田市の「CRUISING WORLD」に対し特別監査を行いました。
国土交通省によりますと、特別監査の結果、この会社は、国の安全基準に違反して、運転手に上限の10時間を超える、11時間余りにわたって乗務させる計画だったことが分かったということです。
国土交通省は、ことし4月、群馬県の関越自動車道で乗客7人が死亡したツアーバスの事故を受けて、先月20日から、運転手が夜間1人で運転する場合、乗務できる時間の上限を10時間と定めたばかりでした。
このため国土交通省は、近く、この会社を行政処分することにしています。
一方、関越自動車道の事故のあと、高速ツアーバスの運転手が夜間1人で運転できる距離の上限を、670キロから原則400キロに短縮しましたが、今回はバスの走行距離が395キロで、違反はなかったとしています。
今回の事故を受けて、国土交通省は2日付けで、全国の高速ツアーバスを運行する会社に対して、新たに定められた基準を徹底するよう文書で求めるとともに、今後、抜き打ちの点検を行って、基準が守られているか確認することにしています。
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