日向徹(小栗旬)は、
澤木千尋(石原さとみ)を「NEXT INNOVATION」に呼び出すと、総務省の藤川事務次官(大地真央)から呼び出しがあったと告げる。昨日の今日で連絡があったのは、藤川がよほど千尋を気に入ったからだ、と日向は言う。その後、藤川との面会が無事終わった帰りのタクシーの中で、日向は大量の資料を千尋に渡し来週までに覚えて来い、と命じる。そして、車を停めると自分は用事があるからと言って、千尋を降ろした。そのとき千尋は、昨夜、日向の車の中に靴を忘れた事を思い出し、返してほしいと頼む。日向は、財布から一万円札数枚を取ると、あれは捨てたから新しいものを買え、と差し出す。悔しい千尋は、金を受け取らずに立ち去った。
同じ頃、
朝比奈恒介(井浦新)は、バーで
山上芳行(佐野史郎)のグチを聞いていた。酒に酔った山上は、代表取締役である日向の解任決議を出そう、などと言う。そんなところへ、レストランを終えた
朝比奈燿子(相武紗季)が入ってきて、日向はいないのか、と聞く。
その頃、日向はなじみの禅寺で、僧侶の
笛木(中原丈雄)に、自分の母親と同姓同名の人物が現れたと明かしていた。他人とわかりながらも、口実をつけて引き留めているのだ、と言い…。
翌日、千尋は
小野遙香(野村麻純)らと大学構内にいるところを、講演にやってきた藤川に見られてしまう。
そんな折、千尋の元に小さな企業から最終面接への案内が届く。そのことを朝比奈に報告した千尋は、内定が出たらその会社で働こうと思っていると明かす。そして、最終面接の朝、千尋に朝比奈から連絡が入る。今から来られないか、と言いながらも今日が最終面接だと知る朝比奈は、電話を切った。
日向と朝比奈は総務省に呼び出され、千尋についての事情説明を求められた。朝比奈は、千尋は「NEXT INNOVATION」の社員ではないが、今回のプロジェクトメンバーだと主張。しかし、千尋が経歴を詐称していたことを指摘されると、言葉に詰まってしまう。そこへ、就活スーツ姿の千尋が入ってきた。あまりの間の悪さに、日向も顔をしかめる。結局、「NEXT INNOVATION」は、今後、政府と通信事業業界の会合に出席することを禁じられてしまう。
責任を感じた千尋は、総務省に出向き登省する藤川に声をかける。しかし、藤川は千尋を無視して立ち去ってしまう。それでも千尋は、来る日も来る日も藤川に声をかけ続けた。そして、ある日、転んだ際に声をかけてくれた藤川の背中に向かい、自分のことは全部嘘だが日向らがやろうとしていることは本物だ、と叫んだ。藤川は振り返ると、騙されたのは不愉快だが自分が怒っているのは、自分にも日向と同じ志があることを日向が気づいていないからだ、と言った。朝比奈はそんな千尋の行動を日向に報告するが、「努力と根性しか能がない人間は、そうするしかない」とそっけない。
しかし後日、千尋が大学にいると日向がやってくる。日向は、声を荒げて千尋が最終面接に行かなかったことを責めるが、その後、今回の件で責任があるのは自分だと言い、面接を棒に振らせたし嫌な思いもさせた、とぶっきらぼうながらも謝罪した。そして、千尋が日向の車に忘れた靴を差し出す。さらに、総務省が千尋をインターンシップで使うことを条件に、「NEXT INNOVATION」の公聴会への出席を許可したと告げた。
後日、千尋が藤川を訪ねると、今回のことは日向にしてやられたのだ、と話した。出張先で藤川の前に現れた日向は、大量のデータを1時間で個人ファイルに移行させるパフォーマンスを披露。そして、国の仕事が進まないことに苛立っているのは、あなただろう、と核心を突いたという。
翌日、夏らしい服に身を包んだ千尋は、会社の前で日向の車を見つけた。車を停めた日向は、そこにいた燿子に挨拶をした。声をかけられ嬉しそうな燿子。千尋は、そんな燿子を見た。その後、日向と千尋はエレベーターに乗り合わせる。千尋の服を見た日向は、今日のほうがいい、と言い・・・。