特集ワイド:小沢一郎氏が掲げる脱原発 少なくともブレてはいない
毎日新聞 2012年08月01日 東京夕刊
「世間は『選挙目当て』とみるかもしれないが、小沢さんは原理、原則を大事にする人。原発は廃棄物処理ができないからやめるしかないという考えは、小沢さんの思考としてはまっとうだ。原発を取り巻く企業や官僚が入り組んだ体制や原発立地自治体の問題など、『行うは難し』を解決する手腕を小沢さんに期待できるのではないか」
一方、伊藤さんは「脱原発で共感を呼べるかどうかは、だれが言うかだ。既成の政治構造のど真ん中に座っていた小沢さんが脱原発と言っても直ちに共感されるとは思えない」と話す。
再び反原発デモ。平野氏は官邸前デモに参加し、小沢氏に様子を伝えて「3・11以降、主体的に政治を考えようと日本人の意識は変わったなあ」と話し合った。小沢氏のデモ参加については、ポピュリズムとの批判をあびるから、と平野氏は勧めていない。
栃木県壬生町から参加していた花沢隆徳さん(62)は小沢新党について「半分期待している」と語った。「今は人気取りとしか思えない。だが死に物ぐるいですべての原発をなくそうとする姿をみせてくれるなら、本気さを信じるかもしれない」
「権力闘争」のためでなく、「政策」のために戦う。今こそ多くの人が本気の姿を見たがっている。
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