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2012年7月30日 (月)

腫瘍マーカー (2012/6/4)

妻は、抗がん剤治療のための入院を一旦キャンセルして延期ということにしましたが、医師の勧めで血液検査だけはやることにしていました。

妻は抗がん剤治療や手術をしないで治療すべく、私のアドバイスと自身で購入した本やインターネットの情報などで、自分なりの治療を模索していました。とりあえず、食生活の改善、半断食、ジュース断食、軽い運動、カイロプラクティック、温泉、などでまずは体質の改善と免疫力の強化をここ2ヶ月の間に行いました。そしてがん細胞への感謝の祈りや、ありがとうの言霊などもやってきました。

腫瘍の大きさや痛みなどの変化はこれまでのところあまりありません。良くもなっていないが、更に悪くなっている様子もないといった状況です。この2ヶ月間にやったことが血液検査結果にどのような変化として出るのかは気になるところです。血液検査で計測出来る腫瘍マーカがひとつの判断材料となりますが、その数値が減少していることを期待していました。

しかし残念ながら、結果として腫瘍マーカーが4月の検査より著しく増加していました。

血液検査日 4/11 → 6/4 約2ヶ月

CEA    2.8 → 5.8 約2倍  基準値 5.0ng/ml以下
CA15-3 161 → 343 約2倍  基準値 27.0 U/ml以下
BCA225 295 → 903 約3倍 基準値 160 U/ml以下
CSLEX  145 → 262 約2倍 基準値 8.0 U/mL以下

と、一生懸命、数字を書いてみましたが、これをどう読んで、どう判断すればいいのか私は分かりません。とにかくすべての腫瘍マーカの数値が2倍前後、BCA225に至っては3倍になっていることは分かります。基準値と比較するととんでもない数値です。

しかし、腫瘍マーカーはがん細胞の数と比例関係にあるわけではありません。免疫活動やがん細胞から出る特殊なタンパク質を測っていると思いますが、がん細胞があるかないかという判断はできるものの、がん細胞が増えたとか減ったとかの判断はできないと思います。私も勉強不足で、それぞれの腫瘍マーカの発生過程を調べられたわけでもなく、その情報も見つけられていませんので、推測でしかないのですが、食事療法や断食などで免疫力が高まり、その免疫活動の結果として腫瘍マーカが上昇したとも考えられます。

この時、病院には妻一人で行ったのですが、乳腺科の先生はこの結果をみて、すぐにでも抗がん剤治療をしないといけない、ポートを埋め込む手術や入院はしなくていいので、化学療法科でなく乳腺科で抗がん剤を投与したいと言ってきました。
しかし妻の抗がん剤を使いたくないという決意は固く、治療を断ったのですが、先生も簡単にはあきらめてくれず、随分長い時間の話し合いになったのだそうです。
話は平行線で、いつまでたっても結論は出ないので、二日後に抗がん剤を投与する準備をしておくので、当日までに決めてくれということになり、取りあえずその日のやりとりは終了し帰ってきました。

妻は家に帰ってきて私に相談しましたが、私もここまでくると抗がん剤は絶対やるなとか、やった方がいいとか、強く言うことは出来ません。とりあえず私もいままで調べたことや、抗がん剤や手術のリスクを整理し妻に確認しました。妻もこれまでいろいろ情報を集め、乳がんへの理解が進み、やはり抗がん剤治療は自分にとっては良くないとの結論を出していたようです。しかしここまで医者から強力に説得されると決断もにぶりどうしたらいいか分からなくなってしまうのは仕方ありません。

医者から言われた治療の日の朝、妻は意を決したように「やっぱり抗がん剤治療はしない」と私に言いました。その日、私も一緒に行こうかと妻に言いましたが、私が行ってまた話がややこしくなるといけないので、自分一人で行くと妻は言いました。

その日、妻ははっきり抗がん剤治療を断りました。医者からは随分脅されてきたようで、抗がん剤治療をしなければ、余命2年と言われたそうです。乳がんがひどくなって死んだ人の写真もたくさん見せられたとのことです。これはさすがに妻もショックを受けたようで、落ち込んでいました。

がん発生の原因もまだ良くわかっていない現在の医療が、余命などというものを宣告できるものでしょうか? 死の恐怖を煽って抗がん剤治療を受けさせるというなことがあっていいものでしょうか?

医者も妻のことを心配してこういうことを言うのかもしれませんが、本当に抗がん剤で治るものなら、私達もこんなに悩みません。抗がん剤で治るのはほんの僅かで、逆に寿命を縮めているというのは事実だと思います。私達は主にネットや書籍でこれら情報を得ていますが、もしこの情報が嘘だというのなら病院側は反論と納得する説明をしなければならないと思います。たぶん出来ないと思いますが・・・

というわけで、これで妻のがんセンターの通院は一旦終了となりました。これから、検査通院だけというのは妻もなかなか行きづらいでしょうし、先生も自分の治療方針に従わないのであれば、来ないで欲しいと普通は思うでしょう。

それでも先生や看護婦さんは、「抗がん剤治療をしたくなったらいつでも来てください」と言ってくれたそうです。「言うこと聞かないなら来るな!」とかいう先生もいるかもしれないのに、本当に医師として妻のことを心配してくれているのだなあと思いました。

先生も非常に心配されて、真剣に抗がん剤を勧めてくれるのはとてもよく分かります。現代のがん医療では抗がん剤、手術、放射線の選択肢しかないのですから。看護婦さんもいろいろ話しかけてくれて、とても心配してくれているようでした。その気持は非常にありがたいことだと思います。

今までは抗がん剤治療の延期ということでしたが、これでもう本当に後戻りできないところにきました。がん治療に効果のあるものは積極的にかつ徹底的にやっていかなければなりません。完治に向けては長い時間がかかるかもしれませんし、不安もありますが、あきらめずにやって行きたいと思います。

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