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7/31の反原連と政治家との対話 - 官邸前デモの今後
昨日(7/31)、首都圏反原発連合と国会議員との対話の会議が行われた。場所は議員会館、時間は17:30-19:00。議員は、原発ゼロの会から5名と脱原発ロードマップの会から7名。司会は小熊英二。岩上安身は、「今日の対話集会は何のために、どういう人選で行われたのか。不思議でならない」と
疑問
を呈している。この「対話」の企画の経緯について田中康夫が裏話を
暴露
していて、小熊英二と菅直人と辻元清美が話を持ちかけ、出席者の人選は小熊英二が仕切ったと言っている。人選から外された田中康夫が、半ば恨み節で真相を告発したTweetだ。田中康夫を出席させると、議事の主導権を握られてハプニングが生じ、菅直人の思惑どおりに90分の「対話」が進行しない。前にも指摘したが、この「対話」は、9月の代表選に向けて、原発問題を材料に党内政局をリードしようとする菅直人の計略が先にあり、そこから反原連に働きかけられたものだ。そして、7/29国会デモを終えて、直接抗議行動の意義や目標を見失いつつある反原連が、デモ市民からの支持や期待や関心を維持するために、次の標的を野田佳彦との直接対話に定め、そこに前のめりになったために実現した政治でもある。この政治は、7/20に鳩山由紀夫が豪雨の官邸前に出現したときから始まっていた。老獪な古狸であり、市民運動の経験もある菅直人は、反原連の若い素人たちをまるで手玉に取るように扱っている。
90分の「対話」は茶番そのもののガス抜きで終始した。落胆させられた。何も合意で得た結論はなく、議論を詰めて政策の展望を切り開いたものはない。デモに参加した市民に報告できる中身がない。90分間のうち、70分以上は政治家にマイクを独占され、彼らの無内容な演説を聞かされるだけで終始した。ロードマップの会の説明だとか、原発ゼロの会の説明だとか、無意味な話へと司会が進行を振り、政治家が素人に説教を垂れて煙に巻く「対話」となった。ここには司会の小熊英二の仕込みがあり、菅直人の周到なシナリオがあり、何より、政治家と対面して対等に要求を主張できない反原連メンバーの未熟さと稚拙さがある。討論の場数を踏んでおらず、ディベートを制圧する技能を持たない彼らの脆弱さがある。論客がいない。反原連は、この「対話」を一歩前進だと言い、「対話」の場を得ただけでも画期的な意義があったと自画自賛しているが、生中継の動画を見ていた者たちは、少なからず欲求不満が残っただろうし、政治家が押しまくり逃げまくる映像に苛立たしく感じていたに違いない。この「対話」を仕掛けた小熊英二は、歴史上かつてなかったことだと歯の浮くような言葉で総括を残したが、果たして、この陳腐な「対話」がデモのモチベーションを上げる効果になるかは不明だ。結局のところ、デモの規模とエネルギーが持続し拡大しなければ、反原連も、この「対話」も、政治的に何の意味もない。マスコミの注目も逃げる。
今後、反原連の幹部は、「総理との面会」の果実を求めて、活動のウェイトをデモから政治対話の方向にシフトさせ始めるだろう。街頭から政治の場に移行するということであり、マスコミが仕切る空間のプレイヤーに転身して行くということだ。菅直人は、「(面会が)実現する可能性はあると思う。段取りについては今後、いろいろな方と相談して進めたい」と言った。要するに、野田佳彦に会わせてやるから俺の言うことを聞けと反原連に諭しているのであり、「面会」が実現するには双方のハードルを下げる必要があるから、そちらも妥協の姿勢を見せろと求めているのである。もっと言えば、マスコミが撮影している中で相談するのは具合が悪いから、裏で密室協議しようと誘いをかけているのだ。つまり、骨抜きと手打ちを策しているのである。今、この政治は菅直人のコントロール下にあり、反原連は官直人と野田佳彦の術中に嵌っている。8月以降の官邸前デモの動員力に自信のない反原連は、この「対話」を焦点にし梃子にしてデモをプロモートする戦術しかなく、菅直人の手練手管に振り回されざるを得ない。デモの成果を市民に証明するため、野田佳彦との「面会」実現へと直進させざるを得ない。そうしなければ、抗議運動が失速して反原連が市民の支持を失い、正統性と主導権を失ってしまうからだ。つまり、反原連にとって、「官邸面会」は内向きの政治で必然化された目標なのであり、内部統制と自己保身のために追求しなければならない方向に他ならない。
反原連と野田佳彦が直接対話となれば、それは政府責任の会談であり、政府主催の総理の公式政務である。必ず事前の調整が必要になる。しかも、今の日本で最も重大な原発政策に関わる問題での会談だから、経産官僚に相談なく対応するなどあり得ないし、手ぶらでアドリブの出たとこ勝負の会談に臨んで、双方が詰り合いの喧嘩をするわけにはいかない。一字一句の「発言」が入念に組まれ、マスコミに「結果」として発表する中身が合意されなくてはならない。当日の官邸での会談は、単に両者が暗記した台本を口パクで喋る場であり、マスコミに報道用の絵を撮影させる披露宴である。すなわち、反原連が官邸で野田佳彦との会見が実現したときは、デモ主催者の反原連が政府側に取り込まれた瞬間であり、全基停止と即時廃炉の方針を転換させて現実路線に変わったことを意味する事態でしかない。菅直人は、その密命を帯びて、あるいは任務を買って出て、デモ潰し対策の「政府全権」の立ち回りをしているのであり、野田政権と反原連の間に入っている素振りは工作員の演技だ。今回の「対話」は駆け引きの第一弾であり、「官邸面会」の餌をちらつかせ、小熊英二を使って、必ず反原連幹部を取引の場に引き摺り込もうとするだろう。これから暫く、反原発の官邸前デモは菅直人の政局立ち回りに回収され、道具利用されるところとなる。では、今後どうなるのか。
三つの方向が考えられる。第一は、菅直人の奸計が奏功してデモが潰される図だ。可能性は高い。7/29の国会デモの後、マスコミは反原連への英雄扱いを強めているが、Twitterでのデモ参加者の反原連への評判は一段と悪化した印象がある。その理由は二つあって、一つは国会前で出た逮捕者に対して反原連の人間が酔っ払い同然に不当視して罵倒し、警察には抗議せず、逮捕の正確な状況や事実関係について説明をしなかった点だ。もう一つは、6/29と同じ決壊と「解放区」の状況について、再び反原連が路上に出た市民を悪罵し、主催者と警察の指示に従わぬ暴徒だと決めつけて口汚く非難した点である。こうした経緯が重なり、デモ主催者である反原連への一般の信頼感は低下の傾向が甚だしい。ここで、もし8月の官邸前の動員数が7月を割り込み、デモの勢いに衰えが確認されるようであれば、反原連側の焦りは濃くなり、目に見える成果を求めて「官邸面会」の方へ突っ込まざるを得ない。それは、菅直人の狡猾な罠に嵌ることで、野田政権への政策要求を引き下げることを意味する。懐柔に乗って体制内化することを意味する。そうなると、デモ市民の方は裏切られた気分で不信感が高まり、反原連との間に亀裂が深まってデモに出動する意欲が萎縮してしまう。運動にとってマイナスのスパイラルとなる。反原連や小熊英二は全く想像していないところだが、警察は、民心が離れて勢力が弱体化した官邸前デモを放置はしない。必ず規制を強化してデモを潰しにかかる。
第二は、悪夢の予想だが、官邸前デモに橋下徹が介入する図である。これは、菅直人をパイプにした交渉では政策的にリスクが高いと判断した野田政権側が、反原連との新しい仲介役に橋下徹を指名するウルトラCの展開だ。菅直人が、ノラリクラリと仲介役をして「面会」が一向に実現しないのに対して、橋下徹が「ボクなら一発で直接対話させます」と断言し、実際にデモの最中に官邸に乗り込み、その足で野田佳彦を首根っこを捕まえて官邸前まで引っ張り出すパフォーマンスをやる。デモ市民とマスコミの前に野田佳彦を連れて来る。マスコミは歴史的快挙と絶賛し、デモ参加者も大衆も釣られて大喝采の幕となる。橋下徹の株が上がるのは当然だが、野田佳彦の方も「謙虚」と「勇気」でウケを取る。すぐに、田中康夫を司会にして、橋下徹が鎮座し、細野豪志や前原誠司が同席する「対話」が組まれ、反原連がダイレクトに彼らに意見をぶつける場が作られる。勝谷誠彦と池田香代子も顔を出す。読売や産経の記者が報道をリードする。反原連の若い連中が、「昔の左翼デモのせいで国民がデモから離れた」の反左翼主義の持説を滔々と述べ、この国の間接民主主義の行き詰まりを訴えて嘆く。それに橋下徹が大きく頷き、「だから統治機構を根本から変えないといけないんですよ」と改憲論を吐く。前原誠司が、「原発の将来比率15%は撤回して、10%にするべきだ」と言う。田中康夫と河野太郞が、「それが現実的な選択だ」と同意する。官邸前デモが右側に再編され回収される政治だ。デモは自然消滅する。
第三は、積極的な可能性で、官邸前デモと大江健三郎の「さようなら」の運動が一つになり、国民戦線を作ってデモを拡大する方向性だが、この図については、政権や政府と対話をするデモの代表は誰なのかという問題に関わるので、また別の稿で論じたい。
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thessalonike5
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2012-08-01 23:30
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