中邑(下)にスターダストプレスを決める内藤。内藤は難敵・中邑を撃破し白星発進=後楽園ホールで
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◇新日本プロレス G1クライマックス<開幕戦>
▽18選手出場▽1日▽東京・後楽園ホール▽観衆2020人(超満員札止め)
昨年の決勝戦と同一カードが開幕戦で実現。2連覇を狙う中邑真輔(32)と初優勝を目指す内藤哲也(30)の注目の一戦は、内藤がコーナー最上段からのスターダストプレスでフォール勝ち。昨年の悔しさを晴らし、絶好のスタートを切った。史上3人目の現役IWGPヘビー級王者としての優勝を狙う棚橋弘至(35)は、元WWEの実力者シェルトン・ベンジャミン(37)=米国=に快勝。ノアから参戦の丸藤正道(32)も白星発進した。大会はABの2ブロックに分かれてリーグ戦を行い、各1位が12日の東京・両国国技館大会での決勝に進む。
体操・内村航平ばりの空中技だった。中邑をタイガースープレックスでマットにたたきつけた内藤は、あっという間にコーナー最上段へ。そこから複雑なひねりを加え、回転したまま相手をプレス。あまりの高難度に日本人のヘビー級では内藤以外に使い手のいないスターダストプレス。完璧なタイミングで決め、最大の敵といわれた中邑超えを果たした。
「初戦で昨年の借りを返せた。これですっきりG1に入っていける」と内藤。敗れた中邑でさえ「いい選手だ。ミスしちゃった」と素直に負けを認める完勝劇だ。
G1クライマックスとIWGPヘビー級王座が新日本ヘビー級の「2冠」とされる。そして、G1で優勝すれば、慣例としてIWGP挑戦権が得られる。誰よりもIWGPが欲しい内藤にとって、夏を制することが頂点への近道だ。
今年は後輩のオカダ・カズチカがIWGPヘビーのベルトを一度は腰に巻いており、内藤は先を越された形になった。そのオカダとは、同じBブロックに入り、第2戦の後楽園大会(3日)で対戦する。ここで先輩の意地を見せれば、一気に1位抜けが現実味を帯びてくる。 (門馬忠雄)
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