韓国空軍の主力戦闘機KF16(写真)をアップグレードする1兆1000ウォン(約763億円)規模の「KF16性能改良事業」から米国ロッキード・マーチン社が脱落し、英国BAEシステムズ社の米国法人が選定された。
ロッキード・マーチンは現在試験評価が行われている韓国空軍の次期戦闘機(FX)第3次事業の参加企業で、KF16のメーカーでもあり、今回の脱落は意外という声がある。
KF16性能改良事業は、2021年までにKF16戦闘機134機のコンピューターや武装システムなどを最新型のものに交換し、従来の古い機械式レーダーを最新型の能動電子走査配列(AESA)レーダーに替えて探知距離を大幅に伸ばす、というのが主な内容だ。事業全体の規模は1兆8091億ウォン(約約1256億円)に達するが、今回はレーダーの取り換え事業(約7000億ウォン規模=約486億円)を除いた分野での業者選定が行われた。今回の選定をめぐり「米国と欧州の有力防衛関連企業間の対決で欧州の企業が勝利した」と見る向きもある。しかし防衛事業庁は「選定された企業は英国の企業ではなく米国法人で、契約も米国政府が品質を保証する対外有償軍事援助(FMS)方式で行われるため、米国対欧州の対決とは見なし難い」と語った。