バドミントン女子ダブルスの1次リーグで、無気力なプレーをした中国、韓国、インドネシアの4組8選手に対し、世界バドミントン連盟は1日、全員を失格とする処分を決めた。
決勝トーナメントの対戦を有利にするため、7月31日のリーグ最終戦で意図的に負けようとしたことを問題視。「試合に勝つために最大の努力をしなければならない」「競技を冒涜(ぼうとく)する行動をしてはならない」という連盟規則に抵触すると判断した。
問題となったのは、昨年の世界選手権優勝で第1シードの世界ランク1位、中国の王暁理選手と于洋選手のペアと韓国ペアの対戦と、その後にあった別の韓国とインドネシアのペアの対戦。
最初の試合では、サーブミスが中国ペアは10回、韓国ペアも4回あった。長いと30回以上続くラリーも第1ゲームの最長はわずか4回で、観衆からはブーイングが起き、審判も注意する異例の事態になった。
今大会から1次リーグが採用され、各組2位までが準々決勝に進む。世界ランク1位の中国ペアは2位通過なら、世界ランク2位のもう一組の中国ペアとは決勝まで当たらず金銀独占が望め、実際に世界ランク1位の中国ペアが負けた。
勝った韓国ペアは準々決勝で勝っても、準決勝で世界ランク2位の中国ペアに当たる形に。後の試合に出てきたもう一組の韓国ペアは負ければ、準々決勝で韓国同士の対決となり、韓国勢が確実に準決勝に進める状況だったが、結果的に勝ったため、世界選手権優勝ペアと対戦することになっていた。
セバスチャン・コー五輪組織委会長は「受け入れがたい」と批判。世界バドミントン連盟もこの2試合を問題視し、1日朝から聴聞会を開いていた。4ペアの失格で下位のペアが繰り上がるのか、あるいは失格していない4ペアだけで決勝トーナメントを実施するかどうかは協議中だ。
インドネシアと韓国側は処分を不服として抗議を申し入れた。