■ 福島で意見聴取会、「原発ゼロ」が大半
将来の原発のあり方をめぐって国民の意見を聞く会9回目が福島で開催されました。発言者の中には原発事故で県外に避難した人たちもいて、「原発ゼロ」を訴える声が大半を占めました。
「(原発)事故が収束していないのになんで再稼働なのですか?」(会社員) 「原発については、できるかぎり早期になくしていった方が良いと考えている」(高校生) 将来の原発のあり方をめぐって国民の意見を聴く会。9回目の舞台は福島です。集まった人は全員が今も福島に住む人か、県外へと避難した人。細野大臣もひたすら低姿勢を貫きました。 「大変なご迷惑、ご負担、そして依然として不自由な生活を過ごしている方がたくさんいると思う。本当に申し訳ございませんでした」(細野豪志 原発担当相) 電力会社の社員が出席して会社側の立場を訴えたり会場からの発言を認めないなど、運営方法をめぐって様々な問題点が指摘されてきたこの集会。1日は、意見を述べる人の数を30人とこれまでより大幅に増やし、その発言内容も自由としました。今も事故の被害にさいなまれている福島に最大限配慮した格好です。 「0%を選択します。自然豊かな福島が気に入って25年前に移住した。すごく幸せな日々を過ごしていたが、ところが、すぐ近くに(除染の)仮置き場ができる。放射性物質がどう影響あるか全然分からない」(女性) 会場からは、予想通り「原発ゼロ」を訴える声がほとんどでした。 「生まれたその年の9月30日に双葉町、10月22日に大熊町の町議会で原発誘致の議決がされたと聞いている。10年後の1971年、福島第一原発1号機が運転を開始し、それから40年後、見事に壊れてしまった。いま我々の世代が、いま責任ある判断を求められている」(男性) 政府は、残る高松と福岡での会合をふまえて、早ければ今月中にも将来の原発のあり方を含むエネルギー政策の方向性を決める方針です。しかし、原発再稼働へと舵を切りつつある政府に、故郷を汚された人々の「原発はいらない」という痛切な訴えはどう響いたのでしょうか。(01日16:57)
|