白物は狙い目だけどオーディオは10年落ち?夏ボーナス前に知っておきたい中韓家電の常識

[2012年05月24日]


中国のハイアール、韓国のサムスン、LGなど、最近、家電量販店の店頭で目につくようになってきた中韓家電メーカーの製品。その激安価格は気になるけど、実力のほどは? 「安物買いの銭失い」の心配はない? 夏ボーナスが支給される前に、中韓家電のこれだけは抑えておこう。

■安いだけじゃない。ニッチなサイズも!

「アクア、アクア、三洋の涙で洗う高性能~。チクショー!(泣)」

家電量販店の冷蔵庫売り場でやけくそなヒップダンスを踊っているのは激安家電ハンターの、じつはた☆くんださんじゃないですか。いったいどうしたんですか?

「最近の日本の家電メーカーの凋落ぶりはご存じですよね。この三洋電機の白物家電ブランド『アクア』も昨年、中国家電メーカー・ハイアールの傘下になったんです。空気で洗う“エアウォッシュ”に代表される三洋の技術とサービスネットワーク、そして何より、家電量販店の売り場の一角をハイアールが手にしたというのは戦略的に本当に大きい」

どういうこと?

「スマホやPCのディスプレーなど一部製品を除けば、これまで中韓メーカーは日本市場にガッチリと食い込めなかった。一番の理由は、日本独自のメーカー、問屋、量販店という強固な流通ネットワークで、それが彼らの上陸を阻んできたのです」(じつはた氏)

ところが、ここにきて一気に中韓メーカー製品が目につきだした。

「つまり、それだけ日本メーカーの量販店への影響力が落ちているんですよ。中韓メーカーはすでに世界の市場を席巻。日本襲来も時間の問題だと思っていましたが……、パナソニック、ソニー、シャープの3社がそろって不調の今こそがシェア切り崩しの大チャンスと一大攻勢をかけているわけです」(じつはた氏)

なんとなく予想はついていましたが、そんな悲しいウラ事情があったのですね。

「そして、値段と品質のバランスを考えれば、家電製品を購入する際、もはや中韓メーカーを無視した選択は不可能。今後はいかに中韓メーカー製品と上手に付き合うかが家電生活向上のポイントとなるでしょう」(じつはた氏)

それで、純国産主義でAKB48命だったじつはたさんが、KARAのヒップダンスを踊っていたんですか(苦笑)。

「ただし、ひと口に中韓家電といってもピンキリ。しっかり見極めてホンモノを買ってください。最近の中韓メーカー製品には、都市部の若者の生活需要を意識した製品が増えてきているので、若い週プレ読者にもそこを狙って買ってほしいですね」(じつはた氏)

具体的には、どんな製品?

「まず小型冷蔵庫です。白物家電販売台数世界一のハイアールの製品は安さとタフさが最大の武器。ひとり暮らしに十分な100リットルクラスの冷蔵庫なら、最安値1万7000円台で購入可能です。国産同クラスの製品より1万円程度安い」(じつはた氏)

2ドア冷蔵庫が2万円以下! 確かに、ひとり暮らしの部屋に高性能の大型冷蔵庫なんて必要ない。

「同様に洗濯機も狙い目ですね。例えば、LG製のわずか51cm角のスペースに置ける全自動5.5kgモデルは実売2万円以下。性能も申し分なく、優しく洗い上げてくれます。ほかにも中国製では、狭小ワンルームのユニットバスにも設置可能なバケツ型の超小型洗濯機が5000円以下で買えたり、35×37.5cmのスペースに置ける2kgの自動洗濯機が1万円程度と、安さはもちろん、日本メーカー製品にはあまりないサイズがそろっているのがうれしいですね」(じつはた氏)

白物が充実しているのはわかりましたけど、家電メーカーの“顔”ともいえるテレビは?

「日本の大手メーカーと同じ部品で、同じ下請け企業の別ラインで作っていることもありますし、性能はほぼ同じ。3Dテレビの画質などは、むしろ韓国勢が日本の先を進んでいます。32インチクラスでは、日本メーカー製品も激安価格で売っていますが、小型モデルでは、やはりLGなど韓国製が割安ですね」(じつはた氏)

■こんな中韓家電は買ってはいけない

白物家電もテレビも、激安価格はもちろん、ニッチなモデルも充実していて、家電量販店の店頭が中韓メーカーに完全制圧される日も近い? 日本人的には切ないんですけど、弱点とかない?

「ありますよ~。中韓メーカーは製品と得意分野を絞って資本を投入し生産の効率を上げているので、得手不得手がハッキリしているんです。例えば、液晶テレビで圧倒的に強いサムスンはデジカメやビデオカメラが意外なほど苦手。長年の積み重ねが必要な技術の不足に加え、最先端製品は半年ごとのモデルチェンジが必要になるなど製造ラインのロスが多いこともあり、力を入れたがらない。オーディオ製品も中韓ともに日本メーカーの10年遅れといわれています。アコースティックやオーケストラなどの繊細な音の再生はできません。まだまだ熟成期間が必要でしょう」(じつはた氏)

繊細な技術が必要なロボット家電や光学系家電、オーディオや省エネ家電などは、まだまだ日本メーカーのほうが優秀。

「ほかにも、カタログでは見えにくいバッテリー性能の差があります。例えば、一部の量販店で取り扱われている充電式クリーナーは日本メーカー製品と差が大きい。すぐにバッテリーが切れてしまったり、スペアのフィルターが手に入らなかったりと困ることが多いんですよね」(じつはた氏)

なるほど、こうやって見ると、日本メーカーとはけっこう棲み分けができそうですね~。

「あとは、中韓メーカーといっても、ハイアール、サムスン、LGなど大手メーカー以外の製品は、実際に使ってみないとわからないというギャンブル的な要素が常につきまといます。そんな怪しい商品に手を出すくらいなら、ホームセンターでおなじみのアイリスオーヤマや山善など、信頼の日本ブランドが監修して作った中国製の製品のほうが数百倍は安心感があります」(じつはた氏)

いくら割安だからといって、なんでもかんでも中韓家電がイイってわけでもないんですね。正直、ちょっと安心しました。ホッ。

(取材・文/近兼拓史)

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