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【大リーグ】

イチロー、ヤ軍1号で通算100号 右翼席へ放物線描く

2012年8月1日 紙面から

◇オリオールズ5−4ヤンキース

 祝メジャー通算100号−。ヤンキースのイチロー外野手(38)は7月30日(日本時間31日)、地元ニューヨークでのオリオールズ戦に8番右翼で先発出場。3−5の7回2死走者なしで迎えた第3打席で今季5号、ヤ軍移籍後初の本塁打を右翼席中段にたたき込んだ。イチローにとってメジャー通算100号の節目の一発で、連続試合安打もヤ軍移籍後の全7試合に伸びた。本人は「2年で(100本)打つ人もいる。(12年目で)恥ずかしいわ」と控えめだったが、生還時に大歓声で迎えられるなど、辛口で知られる地元ファンの心をつかみつつある。

 2−5と3点を追う7回。チャベスが右翼席上段に放った特大の9号ソロで醸し出された追撃ムードを、イチローが増幅させた。

 カウント2−2からの5球目、内角高めの91マイル(約146キロ)の直球を振り抜くと、夜空にきれいな放物線を描いた打球は右翼2階席の手すりを直撃した。

 悠々とベースを回り、本塁に戻ってきたイチローを総立ちとなった地元ファンは大歓声と拍手で出迎えた。共同電によると、「同点でも逆転でもないのに、ファンの方があんなに反応してくれるとは思わなかったのでちょっと戸惑った」というが、1点差に詰め寄る2死からの連発は十分にその称賛に値する。

 好投を続けていた相手先発ゴンザレスをマウンドから引きずり降ろしもした。何より、イチロー本人にとっても、ヤ軍の一員として認知してもらうためには大きな一発だった。

 ヤンキース移籍後初の本塁打となった今季5号弾は、メジャー通算100号の節目の一発でもあった。この日が初対戦の新人右腕相手に、「落ちる球が多い。なかなか(狙い球を)1本には絞りきれない」と苦戦したが、前2打席で球筋などを見極め、“傾向と対策”はバッチリだった。12年目での3桁到達に「2年で打つ人だっている。もう恥ずかしいわ」と照れ笑いを浮かべたが、まんざらでもなさそうだった。

 ただ7試合連続安打のイチローのバットがチームにとって貢献度大かといえば、そうでもない。この日も本塁打以外の打席では9回1死一、二塁の場面など2度の得点機をフイにしている。

 「最後(の打席)が一番悔しい。なるべく(地元ファンに)冷められないようにしないと」。駄目ならば、即そっぽを向くのが辛らつなヤ軍ファン。その“熱”を保温し続ける活躍が今後も必要になる。

 

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