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不法投棄汚泥で高濃度化学物質
8月1日 7時45分

千葉県君津市の山中に不法投棄された汚泥から環境基準の2100倍に当たる高い濃度の化学物質が検出され、千葉県は汚泥の処分に関わった会社などに撤去を求める措置命令を出しました。

措置命令を受けたのは、さいたま市で産業廃棄物の中間処理を行っていた「信栄」と、千葉県野田市で産業廃棄物の収集、運搬を行っていた「スリーエース」のそれぞれ法人と役員合わせて4人、それにダンプカーの運転手3人です。
千葉県によりますと、「信栄」が中間処理を行い、「スリーエース」が処分を請け負った汚泥およそ88立方メートルが平成15年に君津市川谷の山中に不法に投棄され、県が指導を続けたものの、撤去されないままになっていたということです。
県が先月、この汚泥を調査したところ、「ジクロロメタン」という化学物質が環境基準の2100倍の高い濃度で検出されたほか、ほかにも基準を超える複数の化学物質が検出されたということです。
「ジクロロメタン」は、大阪や宮城の印刷会社の従業員らが相次いで「胆管がん」を発症した問題で、がんの原因となった可能性が指摘されています。
千葉県は、今月10日までに汚泥を撤去するよう求めていますが、「信栄」側からは「納得がいかない」などと回答があったということです。
県によりますと、現場近くの湧き水などから化学物質は検出されず、今のところ住民の健康被害も確認されていないということです。

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