(cache) 第188回 森本千賀子(2012年7月9日放送)| これまでの放送 | NHK プロフェッショナル 仕事の流儀
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これまでの放送

第188回 2012年7月9日放送

会社も、人も、もっと輝ける 転職エージェント・森本千賀子



何ができるかより、本当にやりたいことは何か

森本には、転職希望者と面談をするとき、大切にすることがある。それは、その人の「本当にやりたいこと」を探ること。一般に転職で重視されるのは、その人がどんな経験を持ち、どんな仕事ができるか、いわゆる仕事のキャリアだ。次の職場で仕事をこなせるかどうか、それまでのキャリアから判断を下していく。森本ももちろん、キャリアは重視する。だがそれ以上に大切にするのが、心の底では本当はどんな仕事をやりたいと思っているのか、だ。なぜか?森本は、「人は、本当にやりたいことをやるとき、最もモチベーションが上がり、潜在能力を最高に発揮できる」と言う。数々の体験を通して学んできた現場での確信だ。本人さえも気付いていない、本当にやりたいこと。その真実を知るために、森本は徹底的に心を砕く。ただし、心の奥底を探るのは簡単なことではない。そのため面談では、独特の質問をぶつけていく。「人生で楽しいと感じた瞬間は何か」「あなたはなぜ生まれたと思うか」など根源的な質問をさまざまな角度から浴びせて、本当にやりたい仕事を探っていく。

写真面談では徹底して話を掘り下げる


大切にしているものが同じとき、人と人は化学反応を起こす

企業の求める人材像と、転職希望者の要望。その二つに耳を傾けながら、ベストマッチングを探していくのが森本の仕事。年収、ポスト、入社後のミッション・・・企業と個人それぞれの希望がすべて一致することはほとんどない。こうした時、森本はどうするか? 森本は、細かい条件を合わせることよりも、両者が大切にしている価値観や信条が、マッチするかどうかを重視する。そこが同じであることが、企業にも人にも大きな利益をもたらすと信じているからだ。これまであまたの「化学反応」を演出してきた森本は、自らを「お見合いおばさん」と称する。

写真人を引き合わせることで、ビジネス界を陰で盛り上げてきた


プロフェッショナルとは…画像をクリックすると動画を見ることができます。

無限の可能性を信じて、進化し続けること、チャレンジし続けること。それが出来る人かなと思います。あと揺るぎない信念を持って、志をかたちに変えていく人かなと思います。

転職エージェント 森本千賀子


The Professional's Skills(プロフェッショナルの技)

森本の最大の武器は、業界でも指折りと言われる人脈。業界で、森本を知らない者はいないと言われる、顔の広さだ。いったいどうやってその人脈を作り、保っているのか? その裏には、人知れず積み重ねている、小さな小さな工夫がある。
たとえば机の上には、小さな鏡が置いてある。電話で話していても、頻繁に表情をチェックすることで、自分が話している顔を客観的に見ておく。
たとえば名刺には、ほのかな香りがついている。ほとんどの人は気づかなくても、気づく人は気づき、ほかの人と違った印象を残すことができる。
そしてたとえば、人との出会いがあれば、決してその縁を断らない。不動産の勧誘だろうとなんだろうと、どこに縁が転がっているか分からないと考え、丁寧に話を聞いていく。
送るメールは、1日100通。その中でも、特に大切なメールは、子どもが起きる前、早朝の自宅で書く。プライベートでメールを書くと、文体が柔らなくなり、相手とのハードルを下げる効果もあると言う。
2児を抱える森本は、決して多くの時間をビジネスに割くことはできない。その中で、人脈を育むために、一期一会を大切に紡いでいく。森本が目指す究極の姿は、「困った時に、すぐに森本千賀子の顔が浮かび、頼ってもらえる存在」となることだという。

写真
写真小さな接点を大切に紡ぎながら、人脈を築いてきた