アスカ・ブライト 〜茜空の軌跡〜 FC

第四章『スーパーソレノイド機関』
第三十六話 アスカとエステルの誘惑、その真意は


<エルモ村 紅葉亭>

念願の温泉に入ったエステル達は気分も最高潮になってもおかしくはなかったのだが、エステルは憂鬱な表情でため息をついていた。
ティータはオロオロとした様子で、アスカは困った顔でエステルの背中を見つめていた。
ドロシーはそんなエステルの雰囲気を感じていないのか、のんきに和菓子をほおばっている。

「あたしってそんなに魅力が無いのかな?」
「そ、そんな事無いですよ」
「多分、ヨシュアが鈍感なだけだってば」

落ち込んだエステルがポツリとつぶやくと、ティータとアスカはフォローを入れた。
露天風呂に入った時、やはりアスカの心配した通りヨシュアの目の前でエステルの胸元に巻き付けていたタオルが緩んで外れてしまったのだ。
しっかりと裸をヨシュアに見られてしまい叫んで胸を手で隠したエステルだが、ヨシュアは顔色を変えず、まるで幼い妹に対するかのようにエステルのタオルの乱れを直した。
エステルの叫び声を聞いた紅葉亭の女将が駆けつけるなど騒ぎになり、迷惑を掛けてしまったと気まずい雰囲気になってしまったエステル達はあわてて温泉を出た。
そして部屋に戻ったエステルは寂しげに窓から月を眺めてため息をついていたのだった。

「せっかく羽を伸ばせると思ったのに、すっかり気分が盛り下がっちゃったわね……」
「エステルちゃんの事だから、美味しい夕ご飯を食べれば機嫌が直るよ」

困った顔でつぶやくアスカをドロシーは笑顔で励ました。

「でも、エステルお姉ちゃんがそんな簡単に立ち直るとは思えませんけど」
「そうよ、乙女心は繊細なのよ!」

ティータの意見にアスカも同意してうなずいた。
夕食の時間になり、少し元気の無いエステルをアスカは少し強引に連れ出した。
しかし夕食を食べ始めてしばらくすると、アスカの心配をよそにエステルはすっかり機嫌を直してしまった。
ヨシュアにあの料理が美味しい、この料理がおいしいと陽気に勧めている姿を見てアスカは力が抜けて肩を落とす。

「ドロシーさんの言う通り花より団子だったのね……」
「まあエステルが元気になったからよかったじゃないか」

シンジは気を落としたアスカを慰めた。

「それにしても、浴衣を着ていると苦しくてたまらないわね、あんまり食べられそうにないわ」
「そういえば、アスカが浴衣を着る所なんて初めて見たよ」
「お風呂から出た後に紅葉亭の女将さんに着付けてもらったのよ」

アスカの話によれば、エステルとドロシーも試着したらしいのだが夕食をお腹一杯食べられなくなるので辞退したらしい。
その話を聞いたシンジは苦笑した。

「どう、アタシは黒髪じゃないから浴衣なんて似合わないかな?」
「そんな事無いよ、アスカは何を着ても可愛いって!」
「なんだか適当に褒められてるって気がするのよね、しっかり見てから言いなさいよ」

アスカに言われてシンジはじっくりとアスカの浴衣姿を見つめた。
食い入るように見つめられ、アスカは少し顔を赤らめながらシンジの言葉を待つ。

「もしかして、腰に何か巻いているの?」
「ええ、アタシってウェストが細すぎるからタオルの上から帯を締めてるんだけど、そんな所は鋭いのね。もっと浴衣の色とか柄だとかを褒めなさいよ」
「ご、ごめん」
「でもシンジもアタシと会った頃の朴念仁じゃ無くなって来たってわけね」

そう言ってアスカはどことなく嬉しそうに微笑んだ。
シンジはアスカがタオルを巻き付けている事を知ってもしかして下着も着けていないのではとその後の夕食の最中もアスカの胸元にチラチラと視線を送っていた。
夕食が終わった後エステル達は卓球場へと移動し、軽く汗を流してそれぞれの部屋へと戻った。
部屋に戻って寝る支度をしていたシンジは、再びアスカに露天風呂へと入らないかと誘われた。

「でも、夜も遅いし女将さんの迷惑になるんじゃない?」
「シンジはエステルが叫んじゃった騒ぎのせいで露天風呂に入り損ねちゃったんでしょう? 女将さんにお願いして入れるようにしてもらったの」
「そっか、じゃあヨシュアとアガットさんを呼んで来るね」

部屋に戻ろうとしたシンジの腕をアスカがつかんで引き止める。

「ちょっと、余計なのが居たら落ち着いて入れないじゃない」
「ええっ!?」

叫び声を上げそうになったシンジの口をアスカが手で押さえる。

「そんなに驚く事無いでしょう、それともシンジはアタシとお風呂に入るのが嫌なの?」
「別にそうじゃないけど……」
「じゃあ用意して露天風呂まで来て、ヨシュア達に見つからないようにね」

アスカの言葉にうなずいたシンジは顔を赤くしてドキマギしながら部屋の中へと戻った。

「シンジ、アスカは何の用だったの?」
「い、いや何でも無かったよ。じゃあ、僕は夜風にでも当たって来るから……」

シンジは機敏な動きでヨシュアの目を盗み、タオルをつかんで部屋を出て行こうとした。
しかし別のタオルを手に持ったヨシュアに呼び止められる。

「そのタオルはまだ湿ってるよ、こっちなら乾いている」
「あ、ありがとう」

ヨシュアにはお見通しだったようだ、シンジは顔を赤くしてヨシュアにお礼を言って出て行った。
露天風呂にシンジが行くと、タオルを体に巻いたアスカが湯船のふちにある岩に仁王立ちしてシンジを待っていた。
背中から月明かりを背に受けているアスカの姿はいつものアスカより美しく見える。

「あれ、灯りは点いていないの?」
「良いじゃない、月明かりだけの方がムードがあって」

月が出ているとはいえ、低い場所はほとんどが影になってしまっていた。
シンジは足元を注意しながらアスカに近づいた。
途中で腰に巻いたタオルが引っ掛かりほどけそうになったシンジはあわてて手で押さえた。
アスカはそんなシンジの様子を見て笑い飛ばす。

「どうせ暗くて見えないから大丈夫よ」

湯船にたどりついたシンジは、体を温めるために湯船へと入った。
夜風で体が冷えているはずなのに、顔だけはすでに火照っている。
シンジが湯船に入ると、立っていたアスカも湯船に身を沈める。

「せっかく温泉に入っているのに、やっぱりタオルなんか着ていると邪魔で仕方無いわね」
「アスカ!?」

いきなりそうつぶやいて体に巻いていたタオルに手を掛けたアスカを見て、シンジは驚きの声を上げた。

「多分物影で暗くて見えないわよ」
「いや、しっかり見えるって!」
「じゃあシンジがあっちを向けばいいじゃない」
「まったくアスカってば勝手なんだから……」

シンジはそう言ってアスカに背中を向けた。
しかしアスカは一気にシンジとの距離を詰めて接近する。

「シンジ、怒っちゃった?」
「ちょっとアスカ、近いし当たってるって!」

アスカの吐息と温かい感触を感じたシンジは硬直させたまま叫んだ。

「触ってるのはアタシの腕よ、何を想像したのかしら?」
「アスカ、からかうのもやりすぎじゃないかな、さっきから様子が変だよ。いったいどうしたの?」
「ふう、解っちゃったか」

アスカは降参したようにため息をついたが、シンジの肩に置いた手は離さなかった。
以前は体の接触を嫌がっていたシンジだったが、アスカの手を振り払う事はしなかった。

「シンジ、ファーストの事はどう思っているの? 今でも好きだったりする?」
「えっ、どうしていきなり綾波の事を聞くの?」
「ルーアン地方でテレサ先生に“天使”の特徴を聞いた時、もしかしてファーストもこの世界にやって来たんじゃないかって、そんな予感がしたのよ」
「……まさか、使徒に飲み込まれたのは初号機と弐号機だけだし、それに綾波なら僕達に声を掛けるはずだよ」

シンジはアスカの言葉を聞いてバカバカしいと思ったのか鼻で笑った。
だがアスカは真剣な口調で話を続ける。

「やっぱりシンジは離れてしまってもファーストの事を信じているのね」
「別にアスカが考えている好きとは違う、一緒に使徒と戦った仲間だからだよ」
「アタシね、あれからたまに不安になるのよ。シンジがファーストに再会して優しくされたら、ファーストの所へ行ってしまうんじゃないかって。せっかくシンジと気持ちが通じ合ったと思ったら今度は自分だけを見て欲しいなんて、アタシってワガママよね」

アスカが涙声でそう言うと、シンジは後ろを向いたまま強く左右に首を振る。

「それぐらいどんな女の子だってそう思うんじゃないかな」
「アタシがシンジを繋ぎ止めるにその……色仕掛けでもしようかなって……」
「だからアスカは僕を誘うような事をしたんだね」
「でも離れたら、シンジもファーストの事みたいにアタシを忘れちゃったりするのかしら」

以前としてアスカの声は震えていた、まるで本当にシンジとの別れを予感しているかのようだった。

「大丈夫、僕はアスカ以外の子を好きになったりしないしアスカから離れる事もないよ。あの日の夜に約束したじゃないか」
「じゃあもう一度約束して、お願い」
「うん、約束するよ」

シンジはそのアスカの不安を振り払うかのように強く言い切った。

「ありがとうシンジ、じゃあおやすみ」

アスカはそう言うと、シンジの首筋に軽く唇を当てて立ち去った。
シンジもアスカが去った後、首筋に手をやって感触を思い返す。

「アスカってば、心配性だな。でも、安心してくれたみたいで良かった」

シンジはこの時自分の意思でアスカと離れるとは夢にも思っていなかった。
そのころエステルも浴衣を着てヨシュアに会いに訪問していた。

「どうしたのエステル、浴衣なんか着て」
「アスカが着ているのを見てあたしも着てみたくなっちゃった。ねえ、ちょっとその辺を散歩しない?」
「いいけど、多分露天風呂にはシンジとアスカが居ると思うよ」
「あっ、あたしは別に庭園で充分なのよ」

エステルは少しあわてて首を左右に振った。
ヨシュアはエステルの後をついて部屋を出たが、前を行くエステルの歩き方がいつもと違う事に気が付いた。
しばらく歩いて立ち止ったエステルは振り返ってヨシュアに尋ねる。

「どうかな、あたしの浴衣姿って?」
「うん、とっても似合ってるよ」

ヨシュアが穏やかな笑顔を浮かべてそう言うと、エステルはウンザリとした顔でため息をつく。

「あたしってそんなに色気が無いかな?」
「えっ?」

エステルに尋ねられて、ヨシュアは驚いて聞き返した。
するとエステルは顔を赤くしてモゴモゴと話出す。

「その……チラリズムって言うのを試してみたんだけど……」
「きっとエステルが悪いんじゃ無くて、僕がいけないんだよ」

ヨシュアが暗い顔でうつむくと、エステルは心配そうに声を掛ける。

「もしかしてヨシュアは病気なの?」
「ええっ?」

エステルに尋ねられたヨシュアは驚いてしまった。

「アスカに聞いたんだけど、そういう病気があって、それを治療するためのお薬やお医者さんも居るらしいって」
「別に病気ってわけじゃないけど」
「それじゃあ、ヨシュアは女性に興味が無い種類の人なの?」
「……それもアスカから聞いた話?」
「うん」

エステルの返事を聞いたヨシュアは深々とため息をついた。
どう説明をしたらいいものかとしばらく悩んでからゆっくりと話し始める。

「僕とエステルは上手くやっているじゃないか、だから無理して関係を変えたりなんかする事は無いと思う」
「そ、そうよね、でもアスカとシンジはどうなるんだろう?」
「どうって?」
「その、あつあつ、とか、らぶらぶ、とか、いちゃいちゃしちゃったりなんかして……」

エステルは顔を赤くしてそう言うと、ヨシュアは苦笑する。

「2人とも自然な感じで付き合っているんだし、誰かが見ている前でそんな事はしないと思うよ。遊撃士としての振る舞いもあるだろうし」
「そうよね、変な事を気にしちゃってごめん!」

エステルは謝ると、笑顔になってヨシュアに手を振って立ち去って行った。
しかしエステルが去るとヨシュアは暗い顔でポツリとつぶやく。

「ごめんエステル、僕はまだ君の事を直視できないんだ……」

 

<ツァイスの街 遊撃士協会>

エルモ村で一泊したエステル達は紅葉亭の女将にお礼を言って、ティータとアガットと一緒に朝一番でツァイスの街に戻る事になった。
お土産屋に寄れない事をアスカは少し不満そうだったが、シンジがまたエルモ村に来る事が出来るじゃないかとなだめた。
ドロシーは朝が弱いのか起こしても起きなかったので、女将に事付けを頼んで紅葉亭を出た。
アスカもエステルも悩みが解決したのか実に晴れやかな表情で帰り道を歩く。

「お姉ちゃん達、何か楽しそうですね」
「ふふ、そうみえる?」

ティータに尋ねられたアスカは含みを持たせた笑顔でそう答えた。
エステル達は遊撃士協会で報告し、ティータとアガットと別れる予定だった。
しかしエステル達はキリカから衝撃的な事実を聞かされる。
なんとエリカ博士の姿が昨日から見えないと言うのだ。
アスカはあまり心配していない様子で自分の意見をキリカに述べる。

「エリカ博士の事なんだから材料集めに夢中になって一晩ぐらい帰って来ないとかあるんじゃないの?」
「そうだと良いのだけど。あなた達、ラッセル博士の家に行って調べて来てくれないかしら」
「分かりました」

キリカの頼みをヨシュアはすぐに了承した。

「お母さん……」
「大丈夫よ、ひょっこり帰って来るって」

少し不安そうな顔になるティータをアスカは笑顔で慰めた。
ラッセル博士の家に到着したエステル達はまず周囲の様子を確かめた。
街の中にあるラッセル博士の家は足跡を追いかけるのは難しいが、家の入口を確認すると、争ったような足跡は無い。
入口のドアに鍵が掛かっていない事は自分で姿を消したかどうかの判断材料にはならなかった。
エリカ博士はあまり戸締りとか気にしないので貴重な発明が盗まれたらどうするのかとマードック工房長の頭痛のタネのなっていたようだ。
家の中に入って最初に異変に気が付いたのはアガットだった。
エリカ博士に預けてあるはずの黒いオーブメントがどこにも見当たらないと言うのだ。

「シンジ、昨日本を取りに来た時はあの黒いオーブメントはここにあったの?」
「そう言えば、無かったかもしれない」
「んもう、頼りないわね」

エステルの質問にあいまいに答えたシンジに、アスカはため息をついた。
そして1階の詳しい調査をエステルとヨシュア、アガットに任せたアスカとシンジはティータと2階の書斎に上がった。
部屋の状況はシンジが本の回収に来た時と変わらないように見えた。

「部屋に誰も居なかったから、僕は物音をたてないように静かに本を持ち帰って来たんだ」
「その時、エリカさんは寝室で寝ていたの?」
「それが、僕は寝室に誰か居るような気配は感じたけど帰ってしまったからわからないんだ」

シンジの返事を聞いたアスカは興奮してシンジの胸倉をつかむ。

「シンジ、どうしてその時よく調べなかったのよ! きっと奥の寝室に犯人がきっと潜んで居たのよ!」
「だって寝ているエリカさんを起こしてしまったらマズイと思って」

ブツブツとシンジが言い訳をすると、アスカは青筋を立てて怒鳴る。

「黒いオーブメントが無かったんでしょう!? そこで異変を察知しなさいよ、遊撃士としての洞察力が足りないわ! エリカさんに何かがあったらシンジのせいよ!」
「ご、ごめん、僕が悪かったんだ……」

シンジは真っ青な顔になって、うつむいてしまうと見ていたティータがアスカの前に割って入る。

「アスカお姉ちゃん、そんなにシンジお兄ちゃんを責めないで!」
「あっ……そうよね言い過ぎたわ、許してシンジ」

アスカが謝ってシンジの肩に手を掛けると、シンジは気持ちを落ち着けて顔を上げてアスカに微笑む。

「もう気にしてないよ、それだけアスカがエリカさんを心配してるって事だよね」
「ティータが一番辛いはずなのに、気を遣わせちゃったわね」

シンジとアスカが寝室に入ると、エリカ博士がベッドで寝ていた形跡があった。
だが抵抗して乱れた様子が無い所を見ると、エリカ博士は眠らされたまま連行されたのではないかと推測された。

「数人がかりでエリカさんは連れ去られたんだ、くそっ、僕があの時に気が付いていれば」
「いいえ、シンジに見つかったらきっとシンジも連れ去られるなり口封じのために何かされていたかも……シンジが無事でよかったわ」

アスカはそう言うと安心したようにシンジの手を握った。
1階に戻ってアガット達に寝室を調べた結果を報告すると、腕組みをしたアガットは悔しそうな表情でぼやく。

「畜生、あのオーブメントを狙っていたやつらが居るのに俺がここを離れちまった」
「どういう事ですか?」

ヨシュアに質問されたアガットはエステル達にルーアン地方から自分をつけ狙う狼型魔獣の群れとそれを率いる黒装束の男の話をした。
エステル達もクローネ峠の国境で狼型魔獣の群れと戦った事があり、黒装束の男とは顔を合わせているので相手の強さは分かっている。

「じゃあ、お母さんはあの人達に連れて行かれちゃって事ですか?」
「オーブメントも無くなっているし、間違いないだろう」

ティータの推測にアガットは確信を持ってうなずいた。
エリカ博士がさらわれた事に疑いが無くなると、ティータは緊張の糸が切れたように声を上げて泣き始める。
アスカはそんなティータの頭を胸に抱き手で背中をさすって安心させようとしていた。

「こうなったら遊撃士協会に報告して目撃情報を集めるしかないな」
「分かったわ」

アガットの提案にエステルはためらうことなく賛成し、エリカ博士誘拐事件として公開捜査が行われる事になった。
しかしエリカ博士を白昼堂々と連れ去っている場面を目撃されていたらとうの昔に騒ぎになっているわけで、街の人々から有力な証言は得られなかった。

「寝ている大人の女性を目立たないように連れ去るなんて、無理難題よ」

アスカは半ばヒステリーになってそうぼやいた。

「空でも飛んで行っちゃったとか?」
「それは逆に目立つと思うけど……」

エステルの意見にシンジは冷汗を浮かべてツッコミを入れた。
考えを巡らせていたヨシュアはポツリとつぶやく。

「もしかして街のみんなの目には見えていたんだけど、見えていなかったのかもしれない」
「なるほど、敵も考えたな」

アガットはヨシュアの言葉で気がついたのか、感心したようにうなずいた。
エステルは訳が分からないと言った様子でヨシュアに尋ねる。

「ねえ、いったいどういう事?」
「多分行ってみれば犯人の目星は付くと思うよ」

エステルの質問にヨシュアはそう答えて、中央工房へと向かうように提案するのだった……。


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