なぜゴキブリは昆虫なのに嫌われるのかを調べるため。
日本の文献で最も古いものは 松村松年博士の「日本昆虫学」(1898)で”蜚虫廉”(※えとう注)という難しい漢字を使って、これをゴキブリと読ませたのが最も古い。(2)ゴキブリの歴史
語源的には、食器に首をつっこんで、食べ物をあさっている様子から、「御器」「被る(かぶる)」ことからゴキカブリと呼ばれ、それが縮まってゴキブリと呼ばれるようになった。
日本国民大多数が知っての通り、ゴキブリは3〜5億年もの昔からほとんど姿形を変えずにいる。その長い歴史の中でゴキブリは種類を増やし現在は、約450属 3,500種(!)もの仲間を全世界に送り込んだ。(3)体のつくり
最もポピュラーなチャバネゴキブリについてここでは書こう。(4)ゴキブリの生活
産卵数 218〜267で産んでから幼虫が発生するまではおよそ17日間である。
幼虫期間…ゴキブリは不完全変態動物なので体の型は既に成虫と同じ。皮ふは乳白色でやわらかいが時間がたつにつれ灰色を帯び、黒褐色になり、かたくなる。10日に1回脱皮。脱皮したては白い。そして1まわり大きくなる。6回の脱皮で成虫になる。成虫もなりたては白い。
成虫期間…寿命は様々。
ゴキブリの感覚…
- 神経 運動神経の一番太いもので20〜45ミクロンある。 これが2対、脳の先から頭まできている。
- フェロモン ゴキブリは性フェロモンと集合フェロモンの2つのフェロモンをもっている。 性のほうはおすがめすをおびきよせるために使う。集合はゴキブリの糞の中に 入っていて、自分がピンチになると糞を出して仲間を呼ぶ。ゴキブリホイホイ はこれをうまく使った商品である。
- その他 ゴキブリの尾には感覚毛がついている。これはわずかな空気の振動でも 感知し、低周波の音で逃避行動をおこす機能がついている。
(5)撃退法<<ゴキブリの歩行距離>> チャバネの場合 温度16〜30℃ 湿度38〜72% オス1日平均23m メス56m オス1日最大68m メス458m 船…約68%がチャバネ。船内のいたる所に卵を産み、荷物とともに上陸。
- 冬のすごし方 夏では活発に活動するが、冬見かける事は少ない。 これは冬眠してるからではなく、暖かい所に留まっているだけである。
- 移動手段 足…ゴキブリは足の筋肉が発達しているのでとても素早い。 羽…ゴキブリには羽があるが地面から飛び立つことはなく、壁などの 高い所から降りる際に羽を使用。最近では既に羽が退化して しまった種もあり、ゴキブリから羽がなくなるのは時間の問題 と思われる。
列車…やはりチャバネが多い。一昔前、一夏で東海道・山陽新幹線内では、108,477匹見つかった事がある。
飛行機…日本からの便で発見される事は少ないようだが、外国からの場合、いろいろな種類のゴキブリが乗り込むらしい。
ゴキブリが家庭に住んでいる数は全体の1%であり、住み始めたのは1950年頃である。その頃から薬品を使って殺し始めた(下図参照)。しかし人間が薬を使うと、それに対してゴキブリが慣れてしまって効かなくなる。その為次々と変えていった。そんな事をしていると、薬が効かない強力なゴキブリが生まれるに違いない。3.研究のまとめ・反省・感想 ゴキブリが嫌われる理由は黒くて素早く動き、なかなか殺せない、という所にある。繁殖力も強いので家中ゴキブリだらけだと思わせる。だが実際に住んでいるのは全体の1%という所からそう多くないはずだ。又、最近住み始めたということから、人間の生活が豊かになったからだ、と考える。だからキンチョール、ゴキブリホイホイ、コンバット、バルサンなどが売れて、何人もの人の生活を支えている。つまり社会の一部となっている訳で、人間の生活には欠かす事のできない存在になっており、若干矛盾。更にこの文の意味も稍不明。図→ゴキブリ殺虫剤の歴史
DDT →塩素系炭化水素 →有機燐系薬品 →ピレスロイド系・・・→ (1952) (1959) (1967) (1980) 現在使用禁止 現在使用禁止 オ○ムでおなじみ キンチョールの中身
この事から、何億年も進化しなかったゴキブリが、数十年の間に進化した、といってもいいだろう。
5.3年間の研究の歩み 1年 常磐線について 2年 ゴキブリの不思議 3年 ゴキブリの謎
@キンチョール作戦:一番受身な作戦ですが、使用頻度は高いでしょう。ゴキブリは走陰性(走光性の逆、つまり光から逃げる)ですので、これで走行先を予測し、薬剤を吹きかけましょう。また感覚毛の関係でゴキブリの後ろに立つのは好ましくありません。そっと近づくなら正面切って行きましょう。
「武士なら正々堂々と戦え!」(マシュマー)
Aゴキブリホイホイ作戦:こちらから仕掛けるわけですので、攻撃的ではありますがHIT待ちなのである意味受身です。これはゴキブリの通り道に仕掛けるのが鉄則です。ではどこを通るか。ズバリ、部屋の端っこです。”4角”より”端”です(「アタック25」でいうと21より23のほうがよい)。そして家具の陰になって光が届かないところに仕掛ければ集合フェロモンの効果もあり、かなりの成果が期待できます。
Bコンバット作戦:これはほぼ「〜ホイホイ」作戦と一緒ですが、効果はこちらの方が上です。ゴキブリが毒のえさを食べ、巣に帰ります。その巣で毒の効果が現れゴキブリが死にますと、その毒の死骸を他のゴキブリは食べます。毒の死骸を食べたゴキブリも毒で死に、その死骸を食べたゴキブリも毒で死に、その死骸を・・・という「無限地獄効果」(えとう命名)が期待できます。ただ、卵の中にいる子供には当然効きませんので「全滅」とはいきません。
Cホウ酸ダンゴ作戦:コンバットと同じような作戦ですが、これだと効き目が強力すぎて、ヘタすると部屋に死骸がころがってる、ということもあるかもしれません。ただ、コンバットより安価です。
Dバルサン作戦:超攻撃的な作戦です。まさに「一網打尽」の効果が期待できますが、家を人払いしなくてはならない、散布後の掃除もある・・・等、面倒な事もありますが余裕があったら試したい作戦でもあります。