<font size=5>遠い存在の市議会</font>
桐生市議会も決して議会改革を怠ってきたわけではない。「開かれた議会」を目指した取り組みは2007年春の改選後に本格化。各会派で一致して出来るものから実施してきている。
9月に公開された取り組みの中で目を引いたのが、インターネットを利用しての本会議の放映だ。実施に向け経費の調査に入っている段階。議会活動の様子を広く市民に知ってもらう手だてとして有効であり、実現が待たれる。
このほか議会改革で「結果の出たもの」としては
(1)議員定数の削減
(2)議員政治倫理条例の制定(通称ブログ規制条例)・・・12月議会の提案予定
(3)市民傍聴の拡大につながる委員会の2日間開催
(4)本会議場傍聴席の手すりの設置
(5)一般質問の一問一答方式の採用
・・・がある。
分権時代を迎えて地方議会には、従来の監視型議会にとどまらない役割が期待されている。桐生市議会が6月、超党派による人口問題勉強会を立ち上げたことは時宜を得た動きと言える。人口減少に歯止めをかける方法・施策などを考えるのが狙いで、浸み施策提言を行うことを前提に活動が進められている。時宜会の力量が試される場面でもあろう。
また、議員提案によって桐生市行政評価条例が6月議会で成立したのも注目される。
こうした市議会の取り組みは市民にどれだけ伝わっているだろうか。
強力なリーダーシップで栗山町議課の改革を進めた板橋議長は「長い目で住民に伝えていくことが大事」と話す。桐生市議会はどこまで市民との距離を縮める努力をしてきたのだろうか。市民目線で議会改革を進めるためには市民との対話の場を増やすべき。桐生市議会の勇気ある行動に期待したい。
市民側も誤った認識に基づく、市議会への風聞に踊らされてはいけない。まず、定例会を傍聴し、その現状を自身の目で学ぼう。足を引っ張るだけでは、桐生市の将来に明るい光はともせない。建設的な考えを土台に改革への声を上げていきたい。(おわり)
*この企画は小堀昌宏記者が担当しました。
--------------------(2010.10.21桐生タイムスより一部抜粋)------------