EMグループの活動事例

2011年07月01日(金)

愛知県>畑作
日本屈指の栽培規模で有機野菜の市場拡大にチャレンジ

カテゴリ : 農業

農事組合法人 光輪のメンバー

土の豊かさが、おいしい大根の秘密

有機農法の常識を破る大規模経営に成功

 愛知県知多半島に広がる約20haの畑は、見渡す限りの生き生きとした緑が圧巻です。ここ農事組合法人光輪では大根を中心に、玉ねぎ、にんじん、キャベツなど栽培品目10種類のすべてを有機自然農法で栽培しています。
 
 有機栽培の規模は一般的に1ha程度が限界とされており、これ程までに大規模な有機栽培は全国的に見ても類がありません。運営メンバーがたったの13名と少人数で有機栽培を効率的かつ大規模に経営出来るのも、大自然を尊重し、生態系の循環やその根幹をなす微生物の力とともにある農業を実践してきたことにあります。

生態系を守り・活かす、野菜づくり

元気な微生物が豊富な土

 有機栽培で最も苦労するのは除草と病害虫対策ですが、光輪農場ではEM(有用微生物群)の活用と作物と雑草を共生させることでこの問題を解決しています。

 土づくりの際の土壌散布と灌水時の葉面散布にEM活性液を徹底して使用しており、作物毎に毎回継続して活用し続けるので、畑全体の微生物のバランスを保つことができ、高品質な農産物を作ることが可能となっています。

 微生物が定着し、雑草を共生させた健康な土には虫も来なくなり、連作も可能になります。さらに、寒い時にも地面温度が下がらず、保水性も高まります。雑草は土壌のバロメーターであり、土と連動して自然の生態系を形作っているのです。

 また、光輪農場が位置する愛知県南知多町は海底が隆起してできた丘陵地で、土壌は細かい岩石と海水由来のミネラル質が多く含まれ、多孔質で水はけが良いのが特徴です。この特徴もEMをはじめとした微生物が定着し、土壌の生態系が豊かになる有利な条件として働いています。

健全な生態系のもとで育った大根は、葉の付きも見事な対称形に

 私たち人間はあくまでも生物として生態系を構成する一部であり、暮らしや農業などを通して土の中の生態系とも繋がっており、その恩恵を享受しています。

 従って、人間の行為が自然の摂理を逸脱すると生態系はバランスを失い、いずれは生態系の一部である私たちの生活や健康そのものへ悪影響を与えます。工業的に人間が定めた慣行農法が主流にある中、本来の農業は自然の摂理にかなったものであるべきです。EMを活用した有機農法は、生態系の根幹を成す微生物を活用した技術であり、人と自然の共生が可能となる自然の理にかなった農業を実現します。

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