熱パ到来！初の５連勝で最大１１差から一気１・５差…西武

７回２死一、二塁、右越えに３号ランを放った秋山（捕手・伊藤）

　◆西武６―２オリックス（３０日・西武ドーム）　左翼席のレオ党が絶叫する「ガンバレ」の大合唱が、勇気をくれる。ブルーハーツの「人にやさしく」を登場曲に秋山が打席に立った。７回、１点を勝ち越し、なおも２死一、二塁。中山との左対左にも冷静だった。ネクストバッターズサークルから、１番打者の栗山へ投じたスライダーを観察できていたからだ。

　「ああいう曲がり方をするのかと。ベンチからよりもネクストから見る方が、角度が違って勉強になるんです」。３球目。イメージ通りのスライダーが来た。迷わずフルスイング。強い打球が右翼フェンスを超えた。試合を決定づける３号３ランだった。今季初、そして後半戦負けなしの５連勝。最大１１あった首位とのゲーム差は、１・５に縮まった。快進撃の象徴は「２番・秋山」だ。

　後半戦から２番に定着。以後、打率３割７分５厘、２本塁打、８打点と猛威を振るっている。１番の栗山と中島、中村のクリーンアップをつなぐ重責を担う。「栗山さんの後で、３、４番の前なので、相手投手は自分と勝負してくれる。甘いところに来るのも多いので、逃さずに打っていきたい」。適材適所の配置で、恐怖の打線が完成した。

　それでも渡辺監督は「とにかく１試合１試合勝っていきたい」と勝ってカブトの緒を締めた。「自己犠牲も嫌じゃない。２番にやりがいは感じています」と秋山。若獅子の咆哮（ほうこう）を力に、西武特急が加速する。