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【サッカー】

<目撃者>権田が止め 麻也が飛ぶ 鈴木がカバー 2戦連続無失点

2012年7月31日 紙面から

日本−モロッコ 後半、体をはってゴールを守るGK権田=セントジェームズパーク(共同)

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 やはり重い。スペイン戦から中2日。「体のキレがなくてプレッシャーをかけられない」(徳永)状態。前半6分、アムラバトに猛襲した鈴木、吉田が次々とハンドオフで弾かれ、権田と1対1の大ピンチ。同18、22、35、45分と手に汗を握る危機の連続。モロッコの縦に速い攻撃、個人技に押し込まれ、苦しんだ。

 でも、必死の形相とは裏腹に「判断はすごく冷静だった」とは権田の説明。「後半になれば相手は落ちる」(徳永)と分かっていた。「我慢、我慢」と声を掛け合い、前線も含めた守備ブロックだけは堅持した。思うように動けなくとも、「スペインに勝って、ここで負けたら何の意味もなくなる」(吉田)と、誰もが切らさず体にムチを入れていた。

 ブーイングを浴びた強化試合のニュージーランド戦(11日・国立)から5戦目。吉田の感覚で言えば「みんなの顔つきも良くなっている」。目を見張るのが、CBで相棒を務める鈴木の急成長だ。「最初は遠慮している感じもあったけど、急激に良くなって僕も驚いている」。忌憚(きたん)のない意見で進化を促す先輩に「すごく勉強になるし、成長するチャンス」(鈴木)と食らいつく後輩。そんな相関関係がこのチームの礎になっている。

 後半48分、最大のピンチ。ラビアドとの1対1で、権田は落ち着いて間合いを詰めてシュートストップ。こぼれ球を打たれても、「権ちゃんが止めてくれたから」と吉田が体をなげうって阻んだが、その後ろには鈴木がしっかりカバーに走っていた。それでも、浮かれるところはない。権田は「結果に一喜一憂せず、地に足をつけて」。2戦連続完封。メダルへの進撃は、止まりそうにない。

 

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