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【大リーグ】

チェン、5イニング2/3で12奪三振 台湾出身メジャー最多

2012年7月31日 紙面から

◇オリオールズ6−1アスレチックス

 “台湾のドクターK”襲名だ!! オリオールズのチェン・ウェイン投手(27)は29日(日本時間30日)、地元ボルティモアでのアスレチックス戦に先発し、台湾出身のメジャー投手では史上最多の12三振を奪った。球団公式サイトなどによれば、5イニング2/3を3安打1失点(自責0)、4与四球で9勝目をマークし、6イニング未満での2桁奪三振はオリオールズ史上初の快挙。試合も6−1で快勝し、3連戦3連敗を免れた。

 元竜戦士が大リーグの歴史にその名前を刻んだ。アウト17個のうち、奪いも奪ったり、12K−。女房役のウィータース捕手の激賞がこの日の投球を最も良く表していた。

 「制球が良いだけでなく、どこに投げれば三振を取れるかを熟知している。内外角だけでなく、高低まで使えていた」

 直球は最速94マイル(約151キロ)とメジャーでは平均的だが、12Kのうち11個を直球で奪った。そのうち3個は高めのつり球でゲット。チェン本人は「今日は直球の制球がすごく良かった。低めにいっていた」と自賛しつつ、「もっと球数(108)を減らさなきゃいけない」と反省も忘れなかった。

 記録ずくめだった。12Kは屈指のシンカー使い、ヤンキースの王建民(現ナショナルズ)が2007年6月17日のメッツ戦で記録した10Kを更新する台湾出身投手のメジャー新記録。6イニング未満での2桁Kは球団新記録で、オ軍投手の12Kは5年ぶりだった。12Kは中日時代の09年8月4日の阪神戦(ナゴヤドーム)でも記録しており、プロ自己最多タイ記録だが、このときは9イニング(完封勝利)での達成だった。

 達成した相手に価値がある。アスレチックスは現在、メジャーで最も好調なチーム。前日まで7月は両リーグでダントツの18勝3敗。7月1日はダルビッシュを5安打3失点と攻略して今季5敗目を付けたチームが、チェンには手玉に取られ、ウィークスは「直球が手元で微妙に動くんだ。それが強みだと思う」とため息をついた。

 中日時代、セ・リーグの強打者たちが「一番打ちにくい直球はチェン」と口をそろえた理由を、世界最強の舞台でも存分に見せつけた。「一生懸命やる人間に結果が出るのを見るのはいいもんだね」とオ軍のショーウォルター監督。メジャー1年目の左腕がいまや激戦のア東地区で健闘するオリオールズのエースだ。

 

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