五輪組織委ガッポリ！？競売サイト開設　ベッカム聖火８８万円

　ロンドン五輪組織委員会がインターネット上に五輪グッズの公式オークションサイトを開設し、聖火リレーで使用されたトーチ数十本を出品、いずれも高値を付けている。トーチはスポンサーから提供されているもので元手はタダ。収益は五輪運営費に充てるといい、組織委だけは２７日の開幕を前に“金”メダルが確実な状況だ。

　「これは聖火が英国に到着したときベッカムが持っていたトーチです。サイン入りです。この歴史的なトーチの所有者になってみませんか？」
　サイトの目玉は、サッカー元イングランド代表デビッド・ベッカム（３７）が５月１８日、ギリシャから聖火を持ち込んだときに手にしていたトーチ。組織委はプレミア度をアピールする宣伝文句で入札を募っている。
　組織委は先月２０日、サイトの開設を発表。“ベッカムトーチ”は同日出品され、わずか１日で３０５０ポンド（約３８万円）の値が付く人気。同トーチの入札は４日夜（日本時間５日早朝）で締め切りだが４日昼の段階では７１００ポンド（約８８万円）にまで値がつり上がった。
　アルミニウム製のトーチは長さ約８０センチ、重さ約８００グラム。制作費は１本約５００ポンド（約６万２５００円）という。ただ、五輪公式スポンサーから提供されているもので、組織委の“仕入れ値”はタダ。ベッカムトーチのほかにも「６月１７日に使われた」などの表記があるトーチが数十本。いずれも７００ポンド〜１７００ポンドの高値が付いている。
　聖火リレーは５月１９日にスタートし、約８０００人が７０日間でリレー。希望したランナーには１本２００ポンド（約２万５０００円）で販売。日本人走者の仙台市の三品貞治さん（３１）、Ｊリーグ・サンフレッチェ広島会長の久保允誉さん（６２）も購入したという。
　トーチのほか、元体操選手ナディア・コマネチさん（５０）ら五輪メダリストのサイン入り写真も出品。こちらもほぼ元手はかかっていないものとみられる。開幕後は陸上４００メートルリレーのバトンも出品予定という。
　聖火リレーでは元サッカー・チェルシーのドログバ選手、英俳優ジェームズ・マカヴォイ（３３）らも走者を務めており、９日にはＦ１ドライバーのルイス・ハミルトン（２７）が登場。これらセレブのトーチが出品されれば、高値で落札されることは必至。英国の金メダルの数ばかりか、組織委がオークションで集めた金額にも注目が集まりそうだ。