横峯吉文先生は、不思議な人だ。正直、強面だし、「私にはキレイゴトとタテマエはない」とはっきりおっしゃるだけあってズバスバ言う。8月に会った時も「で、市長になる気はないのか?」と初対面なのにズバリというかバッサリ聞かれ、どぎまぎした。そしてどういう訳か、人見知りの激しい娘が、初めから横峯先生にぴったりくっついて手をつないで歩いていたのには驚いた。テレビ画面に横峯先生がでると、画面に向かって「センセーッ!」と大きな声で呼びかける。保育園でも、子ども達は横峯先生を尊敬のまなざし・・・というか怖いけれど憧れのようなまなざしを向ける。そして横峯先生に褒められると、本当に嬉しそうだ。
横峯先生のほめ方は独特だ。まさに、あの手この手でモチベーションをあげる。例えば、合奏がみんなで上手に出来た時は、「よーし!良くできた!アイスとジュースとどっちが良い?」と聞き、「アイスがいい!」と子ども達が言えば、「よーし。上手だったぞ!」とみんなにアイスをあげる。また、ある男の子が跳び箱を使った大業に何度もトライしてやっとキメた時など千円札をあげた。大業がキマッた喜びと横峯先生に特別に褒められたことが嬉しいようで、もらった千円を大きく振りかざして「ヤッター!」と飛ぶように教室に向かって走っていった(自分のバッグにしまうために)。他の子達は「スゲーッ」っと羨望のまなざしと、次はボクも頑張るぞと目をキラキラさせる。