2010年11月17日

SHOBU学園:アートとセンスで作品から製品を作る

事務所に隣接したギャラリーでは主に絵画の展示が行われており、とってもステキ。

<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/yogo-4.jpg">

<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/yogo-3.jpg">

また地域交流スペース“Omni House”があり、そこでは作家さんの作品をアレンジして日用で使える製品を販売するショップがあったり、布のギャラリーがあります。本当に素敵な空間で、美術館です。

<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/yogo-2.jpg">
外観もとってもおしゃれです。

作家さん達のたぐいまれなるセンスに感服ですが、さらにスゴイのはそこで働いている職員さんだと思いました。私などセンスがないので本当に尊敬しますが、いくら良い作品があっても、それをどう使ったら良いのかとか、どんな利用方法が可能なのかとか、そういう発想がここの職員さんにはあるようです。この職員さん達は、特にアートの人ではなく、いわゆる福祉施設でお仕事をする方々のようですが、センスがいい!鹿児島に行かれるチャンスのある方は、是非作家さんのアート感覚と、職員さんのセンスを見に“しょうぶ学園”に行ってみてください。水曜日と金曜日は工房内も見学できますが、予約が必要です。

桐生は織物のまち。このようにたぐいまれなるアート感覚を持つ作家さん達と連携して、製品を作ることはできないだろうか。
posted by 由紀 at 00:01| 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月16日

肝付町の『えこふぁーむ』:耕作放棄地を開墾するぶた

あなたは、ぶたの放牧を見たことがありますか?私は初めて見ました!以前畜産の先生に豚の放牧について尋ねたことがありましたが、「豚は重量が重く、放牧には向かない」と聞いていましたが、なんのなんの!あるじゃないですか〜。

しかも、耕作放棄地の開墾にめちゃめちゃ力を発揮しています!すごいぞ!ぶた!!

私が訪れた『えこふぁーむ』は肝属郡肝付町にあります。ここでぶたの放牧をやっているのは中村義幸さん。かの有名な漫画『美味しんぼ』105巻にも登場しています。
<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/eko-3.jpg">

ぶたは雑食です。また鼻が利き、力が強く、土を掘り起こすのが得意です。耕作放棄地に小屋を設置し、ぶたを放つと、1年も経たない内にまるでブルドーザーが掘り起こしたかのようになるとのこと。
<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/eko-2.jpg">
ぶたがモグモグやっているところ。こんなにモグモグしていても、走るとめっちゃ早い!

<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/eko-5.jpg">
ひとつの小屋に5〜6頭。エリアは結構広く、弱い電気が流れている鉄線で囲まれている。

<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/eko-4.jpg">
このような急斜面でも掘り起こされる。

「ぶたはなんでも食べるんですよ。山に放てば、団栗も栗も。木の根っこだって食べちゃいます。工業的に肥育されたぶたは目が死んでいます。病気にならないように予防接種の注射をしますし、資料にも抗生物質を入れます。が、ここで育つぶたは最低限度の予防接種しかしませんし、中村社長は本業が廃棄物処理業をやっていますので、給食の残飯などを利用して餌を与えています。生き生きしていて毛つやも良いですし、顔つきも肌の色も良いです。これがぶたの本来あるべき姿だなって思います。」と園内を案内してくれた職員さんは話してくれました(この職員さんは以前、工業的養豚業を営む会社で働いていたそうです)。

「経営的にはどうですか?」と尋ねると

「確かに、社長の夢としてやっている部分もあります。放牧方式だと管理しにくいですし、労賃がかかりますから。でも、原点に返る大切さはあると思います」と職員さん。

このように掘り起こされた土地は、その後畑地や田圃として野菜や稲が育てられている。また、ここで育てられたぶたは洞爺湖サミットでも絶賛された肉質を誇る。
posted by 由紀 at 09:05| 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

肝付町の『えこふぁーむ』:ぶたはすばらしい!

これを食したいなら、『えこふぁーむ』が経営している“森小休(しんこきゅう)”でどうぞ。ランチなら1000円でちょっとしたコースが楽しめます。
<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/eko-6.jpg">
レストラン外観。手前の柵の中ではかわいい子豚が飼われています。左手の方はホテル。洒落ています。

<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/eko-1.jpg">

<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/eko-8.jpg">

<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/eko-9.jpg">
1000円ランチ。お洒落でとっても美味しい【要予約】

桐生と合併した新里町は、養豚業がさかんな地域でもあり、また耕作放棄地の問題も抱えている。肝付町の『えこふぁーむ』の手法を是非参考にしたい。

ぶたは、耕作放棄地開拓にも、地域興しにも、物質循環にも、食の安全にも有効。すばらしい!

【参考】レストランホテル 森小休
http://www.shinkokyu.net/
posted by 由紀 at 09:04| 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年11月15日

“やねだん”の本気:補助金をあてにしない村おこし

噂の「やねだん」に行ってきた。
<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/yane-1.jpg">

「やねだん」とは鹿児島県鹿屋市にある柳谷集落を指す。「西郷どの」が訛って「西郷ドン」、「おれどの」が訛って「おいドン」と語尾変化(?)する鹿児島で、「柳谷(やなぎだに)」は「やねだん」と呼称されている(言葉を短縮するのも鹿児島弁特徴のひとつだが、不規則変化か?)。

とにかく、「やねだん」とはその集落名称。人口約300人、そのうちの4割が65歳以上の高齢者。なぜここが有名なのかというと、“行政に頼らない村おこし”を成功させた奇跡の集落だからである。
<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/yane-2.jpg">

1996年、どこにでもある寂れ行く貧しい集落だった。豊重哲朗さんは、「行政に頼らないで集落で出来ることは集落でやる」と心に決め、集落再生に取り組む。財源がほとんどない状態だったが、「補助金をもらうと企画や能力発揮の場もなくなり、感動もなくなる」と補助金はもらわずに活動を展開した。集落の人たちと手作りで公園を作ったり、遊休地にさつまいも畑を作り、穫れたさつまいもででんぷんや焼酎を作って販売。このような活動をする中で、村の人たちは、自分たちの集落を自分たちで作る喜びを感動して受け止めた。1998年で余剰金は27万円、2000年には46万円が貯まった。これを元に寺子屋を作って集落の人に喜ばれた。その後も「土着菌(糸状菌)」を家畜の餌に混ぜることで糞尿の悪臭が押さえられるという事を発見し、商品化。これが大ヒットし、2003年には余剰金が275万円、その後も全国から視察が訪れ、商品が売れ、2006年には余剰金が498万円にもなった。

これをどうしたかというと・・・
posted by 由紀 at 20:51| 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

“やねだん”の本気:生きているうちは魂をつかう

集落の全世帯にボーナスとして支給。「人を動かすのは感動です」という豊重さんは、ボーナスと一緒に「感謝状」を忘れなかった。

また、集落の空き家を利用してアーティストを全国公募した。これは地域再生には文化向上が必須と豊重さんが考えたからである。そして豊重メガネにかなったアーティスト達がやねだんで暮らしている。アーティスト達は集落の人たちと交流し、陶芸教室を開いたり、芸術祭を開いたり、最近では公立中学校で絵画教室などの授業をやったりしている。

豊重さんも“本気”の人だ。「家が貧しかったので、父親に「電気代がもったいないから勉強するな」と言われた。ならば、授業を本気で受ければいいと思い、以来、何事をやるにも本気で向かうことが癖になった。13年前に、人口の推移表を自ら作成したとき、このままではやねだん集落は消滅すると思った。これはいかんと思い、「文化を語れて子どもが入ってこられる環境を作ろうと思い立った。高齢者対策では地域は消滅していく」。
<img src="http://sky.geocities.jp/yukiniwayama/yane-3.jpg">
↑これが豊重さんが作った「人口の推移表」
「初心を忘れないように」とやねだん活動の拠点公民館の玄関口に張ってある。

2007年には集落では十数年ぶりの赤ちゃんが産まれ、集落の皆さんで「バンザーイ!」と喜びをわかちあった。Uターンをはじめた家族も出てきた。が、やねだんの再生を支えてきた高齢な村人が亡くなることも。誕生と喪失を繰り返して成長してきたのが「やねだん」だという。

“生きているうちは、たましい使わなくっちゃね”。豊重さんの言葉が心に響く。
posted by 由紀 at 20:50| 未分類 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。