豊饒の国・コスタリカは高品質コーヒーの故郷
南北アメリカ大陸をつなぐ中米は、古代文明のなごりを残すメキシコ、グアテマラ、ダイバー達の隠れ家的リゾートのベリーズ、運河で知られるパナマ、そしてカリブ海の島々にはキューバ、ジャマイカなどがあり、様々な文化が交錯した地域です。
その中でも特に多様な生物の宝庫として知られるコスタリカはエコツアーの聖地として多くのナチュラリストの憧れの土地。国土の20 %が国立公園などの保護区で、ほとんど手つかずで残された熱帯雨林では、他の地域では見られない動植物が生息しており、まさに「最後の秘境」を体験することができます。
国名であるコスタリカ(Costa Rica)は「Rich Coast=肥沃な海岸」という意味をもち、その名の通りRica(豊饒)の国と言えるでしょう。
コーヒーに適した穏やかな気候が深い香りとコクを生み出す。
一般的にコーヒー栽培は標高1500m以下の低地栽培で、樹上にてコーヒー果実を熟させるとすぐに落果してしまうことや収穫後の乾燥を温風乾燥機に頼ることになります。これに対して、サルセロは高地でありながら年間を通して穏やかな気候であり、樹上での果実の完熟と自然乾燥が可能。丁寧な仕上げで他の栽培地ではだせない深い香りとコクを生み出す「幻のアロマコーヒー」となるのです。
標高1800mの高地にある農園。
EM栽培によって、香りと味わいがさらにアップ
EM栽培のきっかけは、サルセロ地区の有機農業推進団体から紹介された、アース大学(※)のタボラ教授の勧めによるものでした。もともと、収穫残さを利用した有機農業を推進していく過程で、有機コンポストの発酵資材としてEMの使用がスタートしていましたが、これを知った「エルサル・デ・サルセロ農園」のリカルド社長は、この技術をコーヒー栽培に応用できないかと思い立ち、2000年より本格的な導入が始まったのです。
※アース大学とは:
コスタリカ東部にある熱帯湿潤農業大学。1990年に中南米の農業支援として開校し、1996年より㈱EM研究機構と提携。中南米のEM活動の拠点として教育・研究活動を実践している。
現在では、コーヒーの木に対する葉面散布、コーヒーの殻をぼかし発酵させて追肥として利用するなど、さまざまな形でEMが活用されています。
EM使用後は、樹上完熟後の糖度があがり、より香り高いコーヒーとなって愛飲家から喜ばれているとのこと。さらに、土壌中での病害虫発生が非常に少なくなり、抗菌剤などの薬剤散布が大幅に減るなど、より安全な栽培が実現できました。リカルド社長は、このまま無農薬栽培を目指してEMを使っていきたいと期待を膨らませています。
ホテルコスタビスタで味わえるコスタリカコーヒー
丁寧に栽培されたコーヒーを新鮮な状態でお客様へお届けするため、ホテル内EMセレクトショップ「EMCO」では木豆で輸入し、沖縄で焙煎して販売しています。体に優しくナチュラルなコーヒーの香りを、ぜひご堪能ください。