EMグループの活動事例

2012年07月13日(金)

【熊本県・福岡県】
宝の海・有明海を中心にEM活動に取り組む女性パワー

カテゴリ : 浄化活動

有明海は福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県に跨る九州最大の湾です。日本の湾の中でも干満の大きさ、流入河川の多さ、塩分濃度の変化、濁った海域、日本最大の干潟や独自の生物相などを特徴としています。
宝の海を守ろうと、EMで浄化活動に取り組む女性グループがあります。

EMでつくる、おいしいみかんとホタルの里

河内校区「せせらぎ会」の中川ケイ子さん

【熊本県熊本市河内町】
河内校区「せせらぎ会」中川ケイ子さん


「婦人会のご縁で知り合った『河内校区せせらぎ会』の仲間は、口先だけでなく自分で実践できる人ばかり。利益や損得ではない人間関係が素晴らしいと思っています」と語る中川ケイ子さん。

平成7年からEM活性液の培養を始め、2ヶ月に1回1,400世帯に500mlを配布。費用は自治会費のみでまかない、配布も自治会メンバーが行っています。現在まで継続し結果を出してきたのも、手づくりの楽しさや、各支部長さんたちにEMを使い、知ってもらうように、地道に働きかけたことが大きかったようです。

シーズンにはホタルが乱舞する河内川

「せせらぎ会」のEM活性液配布活動、同校区の「ホタルの会」とのコラボ、EMボカシによる生ごみ減量、有明海へのEM団子投入、エコバッグ運動など、たゆまぬ努力と実践が大きな成果を挙げています。

その活動は平成7年熊本市減量美化功労賞、平成9年熊本県リサイクル賞、平成10年熊本県肥後の水資源愛護賞、平成13年第1回九州川のワークショップにおけるグランプリ賞、平成14年九州朝日放送株式会社のKBC水と緑の大賞「環境エコロジー賞」、海洋環境保全九州地区整備局長賞、平成17年財団法人ソロプチミスト日本財団の環境功労賞などで評価されており、賞金のすべては活動資金に還元されています。

今、河内川では生物多様性がよみがえり、ホタルが舞い、特産であるみかん畑がつらなる斜面の、眼下に広がる有明海は以前の豊かさを取り戻し、特産物の海苔養殖も順調だそうです。

「この会は木に例えるなら幹や葉っぱ。根っこは自治会で、土は町民、そして実として利益を享受するのは各種団体であると思って、活動をしています」と中川さんはにこやかに語っていました。

天草の美しい海を守るために、着実に進めるEM活動

「天草の海を珊瑚の海に」杉本烈子さん

【熊本県天草市】
天草の海を珊瑚の海に 杉本烈子さん


杉本さんは、美しい有明の海を毎日見て暮らしています。昭和41年に嫁いできた頃から、海がだんだん汚れて、家の近くの入江や溜め池には、ヘドロが堆積し、イヤな臭いもしてきました。

平成6年にEMを知ってから、まずは自分の家庭の排水から始めようと、EMを流し続けました。家庭排水でヘドロ化した海辺に、今はハクセンシオマネキ(カニ)が発生して、きれいな砂地になりました。溜め池のコールタール状のヘドロは見事に分解されて、白い砂地も出て、歩くことができます。ハゼが数百匹いて、サギやカワセミも見られます。

杉本さんの自宅の排水口から繋がる有明海

旧有明町は大浦、須子、赤崎、上津浦、下津浦、島子地区でそれぞれEM活動が進んでいます。これらの地区では、EM愛好会と地区振興会環境部が中心となって地域の人々と協働しています。須子地区では、婦人部のEM愛好会が20リットルタンクでEM活性液づくりから始め、後に、杉本さんがEM活性液培養装置「百倍利器」を貸し出し、EM活性液を大量に製造し、配布しています。

赤崎地区では商工会女性部が活動の主体となって、100円エコ作戦と称して、毎月100円のEM活性液を購入してもらい、各家庭で利用して、海をきれいにする作戦です。現在では、地区振興会と若いおかあさんがボランティアでEM活性液の製造と配布を行い、川へ投入しています。

上津浦地区では杉本さんが中心となって、EM活性液の配布と、有明海へと流れ込む川の上流部の3箇所からEM活性液の投入を継続しています。地区振興会の環境部と婦人会が協力して、EM活性液の配布と川への投入をしています。

下津浦地区では、町から、公民館にEM活性液培養装置「百倍利器」を購入してもらい、毎月1回の配布と川への投入を現在も継続しています。

島子地区では、島子小学校が4年以上前から、環境学習にEMを使っています。プールに入れたり、トイレの臭い対策や堆肥づくりに使っています。1年かかると言われた落葉の堆肥の分解が早いので、びっくりしています。

杉本さんの天草の海への熱い思いは、今も変わらず、黙々とEM活動を続けてきています。2011年は、旧有明町の4校のプール清掃から始まり、最終的には天草町内の55校に、EMによるプール清掃が定着する事を目的として活動中です。その継続と熱意が美しい天草の海へとつながっています。

EMでおいしい海苔を大豊作に!

「甦る有明海ネットワーク・ちくご」
堤キミ子さん

【福岡県 柳川市】
甦る有明海ネットワーク・ちくご 堤キミ子さん


有明海は日本の湾の中でも干満の大きさ、流入河川の多さ、塩分濃度の変化、濁った海域、日本最大の干潟や独自の生物相などを特徴としています。

海苔養殖家でもある堤さんがEMと出会ったのは平成12年、有明海の特産である海苔が大凶作となった年でした。中川ケイ子さんたちの河内校区せせらぎ会のEM活動により河内川がきれいになった結果、凶作時にも海苔が採れたという話を聞き、さっそく行動。

まずはEM団子づくりを開始。地元の大和漁協組合をはじめ、6つの組合を走り回って説明し、目標の20万個のEM団子ができました。

こうした努力が功を奏して、約20万個のEM団子を投入した後、翌年は大豊作。おまけに、その年の海苔はとても美味しかったそうです。

EM団子づくりの様子

今もEM投入は継続されており、海苔の収穫も安定し続けています。平成13年から、EMジャブジャブプロジェクトに参加し、有明海を取り巻く長崎県、佐賀県、福岡県、熊本県の広域にまたがるEM活動のネットワークとして、「甦る有明海ネットワーク」が立ち上がりました。

現在は「甦る有明海ネットワーク・ちくご」として堤さんをはじめ、周辺地域と連携の輪が拡がっています。

「継続の原動力はおかあさん。おかあさんが一生懸命やると、子供へ、未来へとつながっていきます。」と、堤さんの元気パワーは今日も継続中です!




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