背負い投げに内股、次々と技を繰り出した。柔道男子66kg級の海老沼匡選手(22)。しっかり組んで投げる正統派は、自分らしい柔道で勝利を重ね、判定が覆るという異例の展開を経て準決勝へ。初めて挑む五輪で、金メダルを取りに行く。
韓国選手との準々決勝。「自分らしく思い切りのいい柔道をしたい」と話していた通り、積極的に攻めたが延長戦にもつれ込み、判定へ。韓国選手の勝利を示す青い旗が上がると、何度も周囲を見回し、信じられないという表情を見せた。
会場では多くの観客が判定に疑問を投げかけ、ブーイングや足踏みを繰り返した。協議を続ける審判ら。数分後、逆転の白い3本の旗が上がると大きな拍手が湧き起こり、海老沼選手も納得したように表情を和らげた。
観客席で見守った母親の道子さん(52)は、青旗に「どうして」と体をこわばらせたが、判定が覆ると「やった、やった」と手をたたいて笑顔に。父親の時男さん(58)も「会場のみんなが助けてくれた。負けられない」と喜んだ。(ロンドン 共同)