東日本大震災:福島第1原発事故 SPEEDI非公表、反省 「校庭線量混乱も」−−文科省検証報告書
毎日新聞 2012年07月28日 東京朝刊
校庭の放射線量については、文科省は同4月19日、国際放射線防護委員会(ICRP)の基準を基に毎時3・8マイクロシーベルト以上を測定した校庭の利用を制限。野外に1日8時間いたと仮定すると年20ミリシーベルトにあたり、保護者から高すぎると批判が上がった点については「年間20ミリシーベルトを許容限度と定めたと誤解を招く結果となったことは反省すべきだ」とした。【野田武、石丸整】
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◆検証報告書の骨子◆
・SPEEDI情報を住民に提供する意味を否定することまではできない。関係機関に活用を助言すべきだった
・放射線計測で、福島県など関係者との連携が十分でなかった
・校庭の利用目安となる放射線量の説明で、保護者の不安に応える姿勢が不十分
・学校給食の放射性物質検査で、保護者の不安の声に速やかに応えられなかった
・避難所となった学校と自治体の防災担当、地域の連携が不十分だった