相馬野馬追:勇壮な戦国絵巻、今年は例年の規模に
毎日新聞 2012年07月28日 10時43分(最終更新 07月28日 11時58分)
東日本大震災と東京電力福島第1原発事故に見舞われた福島県相馬地方の伝統行事で、国重要無形民俗文化財「相馬野馬追(のまおい)」が28日、開幕した。昨年は縮小開催したが、今年は例年に近い規模。騎馬武者約400人が「復興元年」を胸に刻み、出陣の儀式を行った。30日まで3日間、勇壮な戦国絵巻を繰り広げる。
野馬追は、相馬氏の始祖とされる平将門の軍事演習に由来し、1000年以上の歴史を持つ。この日、相馬市の相馬中村神社では、総大将の立谷秀清・相馬市長が「威風堂々と出陣せよ」と命令。甲冑(かっちゅう)や陣羽織姿の軍勢が市街地を練り歩いた。2日目の呼び物、甲冑競馬と神旗争奪戦は南相馬市のメーン会場で2年ぶりに復活する。最終日の神事、野馬懸(のまかけ)も本来の相馬小高神社で開かれる。【高橋秀郎】