地元の反基地感情を利用しながら、米軍基地情報を奪取
F22ステルス戦闘機の撮影を航空マニアに依頼ほか沖縄で中国人スパイがやりたい放題している
(SAPIO 2012年7月18日号掲載) 2012年7月30日(月)配信
また、A氏自身も薄々、中国人Bがスパイであることに気づいているようだ。A氏と接触したことのある人物は私に、その印象をこう話していた。
「どう考えてもおかしいんです。当初A氏は、中国人B氏から写真の腕前を褒められたことを周囲に自慢気に話していたんですが、最近はB氏の話になると口をつぐむようになっています」
私自身もこれまで何度も目撃してきたが、欧州各地で開催される各種兵器展示会では、中国人調査団(スパイ)が各国の最新兵器の細部をデジカメで接写したり、あらゆる角度から撮りまくったりしている。これは、完成品から“独自製品”を作り出すリバースエンジニアリングのための資料収集だ。つまり中国の兵器開発にとって、航空機の構造に明るいA氏の写真はたいへん貴重な情報なのだ。
そう考えると、中国人BがF22のエンジン部分の撮影を依頼したというのは、ある事実と符合する。
F22が世界最強と謳われるのは、ステルス機能だけではない。群を抜く運動能力にある。そしてそれは、排気口からの噴流の向きを変える推力偏向ノズルなどによって生み出されている。現在、中国もアメリカに対抗してステルス戦闘機「J20」(殲20)を開発中だが、その外観はステルス機独特の革新的フォルムをしているものの、エンジンは、従来の標準的なジェットエンジンと同じであり、推力偏向ノズルは採用されていないようだ。だから中国は、F22が搭載するプラット・アンド・ホイットニー社製F119−100エンジンの特異な推力偏向ノズルの形状がわかる画像情報が欲しいというわけだ。
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