◇きょうの料理人 尾川欣司さん
暑くて食欲がない時でも、不思議と食べたくなるのがカレーです。「それでは特別に、私がおうちで作る秘伝のカレーレシピを紹介しましょう」と尾川さん。カレーの具は鶏肉だけで、オーブンで火を通す珍しい作り方です。付け合わせのサラダと一緒にめしあがれ。
◇材料 (4人分)
A 鶏モモ肉(上身)……600グラム
プレーンヨーグルト……100cc
トマトピューレ(あるいはケチャップ)……150グラム
塩……小さじ1
サラダ油……大さじ1
水……300cc
カレー粉……大さじ2
ウスターソース……大さじ2
はちみつ……大さじ3
◇サラダ
ミニトマト、きゅうり、赤色と黄色のパプリカ、ダイコン、にんじん……お好みの量
プレーンヨーグルト、マヨネーズ……適量
塩、コショウ……少々
◇作り方
(1)鶏モモ肉を大きめに切り分けます。ボウルに鶏肉とAの材料をすべて入れ、ヘラでよく混ぜてなじませます。そのまま約60分間冷蔵庫で休ませます。その間にオーブンを170度に温めておきます。
尾川さん 鶏肉は子どもが食べやすいようにモモ肉を使いましたが、本来は手羽先など、骨付きの肉がおすすめです。調味料を手でもみこんでもいいですね。
(2)60分間休ませた鶏肉とソースすべてを耐熱皿に入れ、約20分間オーブンで焼きます。
(3)付け合わせのサラダを作ります。サラダ用の野菜のミニトマトは半分、その他の野菜は小さめの角切り(目安は5ミリメートル四方)にします。切った野菜にまんべんなくからまるほどのヨーグルトと少量のマヨネーズを和えて、塩とコショウで味を調えます。
(4)オーブンで焼いたカレーを深めのスープ皿に入れ、サラダを添えてできあがり。
尾川さん サラダはお好みの野菜を入れてください。カクテルグラスに盛り付けるだけで、見た目も夏らしくなりますよ。(文、写真・小丸朋恵)
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Жおがわ・きんじ
1945年、奈良県生まれ。奈良県大和郡山市のフランス料理店「Le BENKEI」オーナーシェフで、国際観光日本レストラン協会会長。中国の胡錦濤国家主席など、各国の要人が店を訪ねる。自ら畑を耕して、生産者と協力して安全な食材を作り、食育にも力を入れる。お店の場所は、奈良県大和郡山市北郡山町276の1、電話0743・53・3588。
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◇おいしい料理を作る五つのポイント(5)
(1)食材を選ぶ(2)技術を磨く(3)時間を見込む(4)センスを磨く−−に続く五つ目のポイントは「一生懸命作ること」。尾川さんは「技術は多少足りなくても、食べる人が喜んでくれることを願って作る料理はおいしくなります。『料理はパワーと心と愛情』が私の口ぐせです」と言います。人を思う気持ちが、何よりのスパイスなんですね。
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<協力>
(社)国際観光日本レストラン協会