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【大リーグ】

尚成もマイナー降格 今年は日本人受難のシーズン

2012年7月30日 紙面から

高橋尚成投手

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 日本選手にとっては激動の2012年だ。エンゼルスは28日(日本時間29日)、救援の高橋尚成投手(37)を球団傘下3Aソルトレークに降格させたと発表した。27日にブルワーズからトレード獲得したザック・グリンキー投手(28)のメジャー枠を空けるための措置。メジャー3年目で初めてのマイナー降格となった。今年は日本人選手にとって受難のシーズン。実績のある松井秀喜外野手(38)=レイズ=、福留孝介外野手(35)=元ホワイトソックス、現ヤンキース3A=が、所属先から相次いで事実上の戦力外通告を受けるなどベテラン、若手を問わずに苦杯をなめた。

 2012年は日本人大リーガーにとって“受難”の年だ。ベテラン高橋もマイナー降格を通告され、共同電によると「一日も早く上がって来られるよう頑張る」と広報を通じてコメントした。

 今季メジャーに挑戦した日本人18選手のうち、マイナー降格や戦力外通告、故障者リスト(DL)入りなどを経験していないのは6人だけ。うち開幕から主力として活躍するのはヤンキースのイチロー外野手と黒田博樹投手、レンジャーズのダルビッシュ有投手のわずか3人という惨状だ。

 高橋ら元巨人の選手が特に辛酸をなめた。現ソフトバンクの左腕岡島秀樹はマイナー契約でヤンキースのキャンプに招待参加するはずだったが、キャンプイン直前にメディカルチェックで不合格となり、契約合意を解消。レンジャーズの上原浩治投手は開幕前にトレード騒動の渦中に巻き込まれ、現在は右広背筋を痛めて故障者リスト入り。大御所格の松井も25日にレイズから事実上の戦力外通告を受けた。

 本紙コラム「MLBへの扉」を連載している大リーグ・アナリストのAKI猪瀬氏は日本人選手が苦戦している現状を「ベテランの選手が増え、年齢的にも衰え出す時期に入った。FAを取れる年齢が高いことも大きい」と分析した。35歳以上は岡島を含めて9人。体力的にもピークで故障がちになるのは否めず、9月に32歳を迎えるレッドソックスの松坂大輔投手も右肘手術からの完全復活に苦しんでいる。

 高橋の降格についてはやむを得ないチーム事情も影響している。ブルワーズからトレード獲得した2009年サイ・ヤング賞右腕グリンキーのメジャー枠を空けるための措置で、ソーシア監督は「タカハシにはマイナーで10日間投げてもらう」。1人多くなった先発投手の整理が済み次第、メジャー昇格もあり得る。

 逆風にさらされるサムライたち。とにかく実力で風向きを変えるしか道はない。

 

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