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【プロ野球】

阪神が4発

2012年7月30日 紙面から

◇阪神9−2DeNA

 阪神が一発攻勢で連敗を7で止めた。1点を追う4回、鳥谷の2ランと新井良の3ランで逆転。6回にマートンのソロ、7回には新井貴の2ランで加点した。能見は7イニング2失点で6勝目。DeNAは三浦が6イニング6失点で5敗目。

 眠っていた主砲が見舞ったトドメの一発。弟の新井良はベンチからその弾道を目で追い、顔をほころばせた。打った兄の新井貴は「手応え? 良かったですよ」と振り返ったように、悠然とダイヤモンドを回った。セ・リーグでは初となる兄弟アベック弾が達成された瞬間だった。

 鳥谷の逆転2ランが飛び出した4回。まずは弟がきれいなアーチを描いた。横浜先発・三浦をなおも攻め立てて2死二、三塁の好機。新井良は甘い変化球を逃さず、バックスクリーン左へたたき込んだ。5号3ラン。「コンパクトに振っていこうとした結果がホームランになった。たまたまです」と謙遜したが、白い歯がこぼれる。

 兄は7回だ。2死一塁。フルカウントから林が投じた変化球を左翼スタンドへ持っていった。5月5日以来の5号2ラン。この試合前まで7月のチーム本塁打数1本がうそのような4発アーチ攻勢の締めの一発を、豪快に見舞った。

 加藤兄弟(近鉄)、リー兄弟(ロッテ)に次ぐ3組目の兄弟アベック弾に関して、新井貴は「それも良かった。でも勝ったことが一番だけど」と言い、新井良も「それは良かったんじゃないですか。でも人のことをどうこう言える立場じゃない。両親はうれしいんじゃないですか」と関心なさげ。確かに悲惨なチーム状況では、勝ったことがなによりだった。

 14日のヤクルト戦以来15日ぶりの勝利で、連敗は7でストップ。暗黒時代と言われた01年以来となる借金15もひとまず回避した。ただし、チームが本当に上昇気流に乗るには打線の完全復調は必要不可欠。新井兄弟にはさらなる奮起が期待される。 (島田明)

 

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