Facebook

SNSで共有

「高校無償化」、朝高生代表らが文科省訪問

首相、文科相あてに要望書、署名提出

「高校無償化」制度から朝鮮高級学校の生徒たちだけが排除されているなか、日本各地の朝高生たちによる全国朝鮮高校学生連絡会の代表6人が7月27日、文部科学省を訪れ、内閣総理大臣、文部科学大臣あての要望書を提出した。東京、北海道、愛知、神戸、京都の朝高生が一同に集い、北海道、愛知をはじめとする各地で各界各層の日本人士や同胞、朝高生たちにより集められた1万6500人分の署名を文科省の担当者に手渡した。

文科省を訪れ要望書を読み上げる朝高生たち

朝高生たちはこの日、▼朝鮮学校生徒への「授業料無償化」適用の審査が制度の趣旨や審査基準にのっとり、公正に行われること▼朝鮮学校生徒に「授業料無償化」制度を速やかに適用することを要望した。

朝高生たちは席上で、「今後どんな資料が必要か」「朝鮮学校だけなぜこれほど厳しいのか」「朝鮮学校に対する印象を聞かせてもらいたい」「署名活動をする朝鮮学校生徒の姿を見てどう思うか」「なぜ朝鮮学校だけ無償化の対象から外れるのか。矛盾していないか」「外国人学校の中で朝鮮学校だけが適用されない具体的な理由を知りたい」などと積極的に質問を投げかけた。

このような質問に対し、文科省の職員は、「文科省の職員が朝鮮学校に行ったときのビデオも見ている。日本の授業と変わらないという印象だ。生徒のみなさんのあいさつもしっかりしていた。一方で、生徒への嫌がらせの話も聞いている。とても残念だ。外国人学校は個別に指定していくというのが根本だ。審査基準にのっとって公正にやっていく。早くしなければいけない」と応えた。

訪問後、北海道朝鮮初中高級学校3年生の丁詩栄さんは、「私たちの心情を伝え質問もしたが、回答がとても曖昧で腑に落ちない。今後も署名活動など『私たちにできる活動』を主導的に、継続的に行っていくことで世論喚起の最前線に立ち続けたい」と語った。

同日、朝高生たちは社民党副党首の又市征治参院議員と面談した。(李東浩)