大和証券:手数料が情報漏えいの動機か
毎日新聞 2012年07月28日 00時02分(最終更新 07月28日 00時30分)
大和証券グループ本社が27日、企業の公募増資を巡るインサイダー取引への関与を認める調査報告書を公表、野村、SMBC日興とともに3大証券すべてで不正な情報漏えいが行われ、経営トップが社内処分される異例の事態となった。大和から情報漏えいを受けた米ヘッジファンド系投資助言会社「ジャパン・アドバイザリー」(JA、東京都中央区)は、売買注文の発注を「エサ」に、他の証券会社に対しても公募増資などの未公表情報の提供を要求していたとみられている。金融庁は大手証券12社にJA社との関係を点検し報告するよう求め、「癒着」の実態解明を急ぐ。
大和では、機関投資家向け営業員が日本板硝子の増資(10年)情報を公表前にJA社に漏らしていたことが発覚。調査報告によると営業員は増資発表の4日前、上司の部長が企業名は明示しなかったものの、「(増資を予定する)企業の勉強会がある」と話したことで日本板硝子の増資が近いと察知。同日、JA社に電話し、増資情報を漏らした。