本当なら今頃だったのかも…
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最近、ようやく、アクアマリンふくしま周辺の復興工事が本格的に始まりました。
こちらはがれき座前の駐車場。
アスファルトが、ガタガタだったので、とりあえず埋めただけだったんです。
埋めたところを、再び掘り起こしているのですが、埋まっていたものが見えてくると、妙に懐かしい気分になります。
これ、震災後の4月13日撮影。
前日に起きた震度6の余震で起こった液状化によって吹き出た泥を片づけているところです。
このときの泥が今になって目の前に現れるとは思いませんでした。
埋まっていたアスファルトや排水路の蓋が“がれき座”よりも大きく積まれています。
こちらのトイレもこれから復旧してくれるのかな?
ちょっと傾いているだけなんですが、ジャッキアップするのに、メンタマ飛び出るぐらいのお金がかかります。
ガラスには津波の跡がまだ残っています。
今の内に写真を撮っておこう。
ちなみに、首もと位の高さです。
よく勘違いされますが、津波はこの標識までは届いていません。
右下が曲がっているのは、どっかの大型車がぶつけた跡でしょう。
海側の工事はそろそろ終わりそうですね。
本来なら昨年度の内に終わるはずだったんですけど…
こっちは、まだまだかな?
夏休みまでには復旧して欲しかったんですが難しそうです。
サンマの飼育展示にとって、非常に重要だった施設「水生生物保全センター」はまだ復旧していません。
どうやら、予算は付いているようですが、本当に復旧できるかは何とも… 裏側にまわるとゴチャゴチャ。
ここの部分には貴重な福島県産淡水魚を繁殖育成していた水槽がたくさんあったんですけどね。
ちなみに柵がアーチ状になっていますが、津波で建物が押されて曲がりました。
きれいに曲がっているので、こんなデザインだと思われちゃいますが。
これを見る度に、地震の力ってすげぇ〜って思います。
中はいつでも飼育を再開できるように、移動式の水槽などがすでに置かれています。
アクアマリンふくしまのサンマの展示は開館以来11年以上続いていますが、この「水生生物保全センター」が無いため、展示を止めざるを得ない状況になるかも知れません。
サンマは成魚の輸送が難しく、水族館で展示するためには卵を採集し、育てなくてはいけません。
そして、育てるためには大きな水槽が必要なのです。
再オープン時はたまたま、輸送可能な天然のサンマ幼魚を採集することができましたが、自然相手ではいつでも捕れるとは限りません。
サンマの寿命は1〜2年ってこと、解っているんですかね?
10年以上、サンマを目玉に展示していた水族館を、我々はは見せてきたはずなんですが…
世界で唯一、サンマを常設展示しているのはアクアマリンふくしまだけです。
今、ちょうど、いわき沖でサンマの卵が付いた流れ藻がやってくる頃ですが、飼育する水槽も無いのに採集してくるわけにはいきません。
ご来館されたときに、サンマの展示が無くなっていたら、どうか理由を察して下さい。
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