うおのぞきは小名浜漁港の目の前にあり、津波の被害を大きく受けました。
建物は海上コンテナをつなぎ合わせて作られて、非常に丈夫なので、外観ではあまりひどい被害を受けたようには見えません。
ただ、館内の展示物は津波によって押し流され、海水は天井付近まで到達しました。
地震当日はすぐに閉鎖し、職員は近くの高台に避難したおかげで無事ですみました。
番屋です。
ここにすべてのものが押し込まれたように瓦礫が固まっていました。
神棚も落ちましたが…
なぜかお神酒だけ無事でした。
うおのぞきに来るボランティアさんは飲兵衛が多かったからかな?
神棚ではなく、お酒に向かって拝んでいたようです。
ちなみにお酒は「海の男酒」といわれる鈴木酒造さんの壽(ことぶき)です。
福島の地酒で日本一海に近い酒蔵といわれていましたが今回の津波で酒蔵は流されてしまったようです。
復活させていただきたいものです。
クジラの骨格標本やウミガメなどの剥製も展示していましたが、流され泥だらけです。
オットセイの剥製
アカウミガメの剥製
ウミネコ広場は大きな活魚トラック水槽が流されています。
皆さんに書いてもらった塩づくり体験の感想も流されてしまいました。
伝馬船シミュレーター
小名浜港水族館
活魚生簀を紹介するコーナーの水槽は津波ですべて流されました。
掃除したわけではなく、きれいさっぱり流されました。
水槽の中の魚は海にお帰りになりました。
目の前の漁港では漁船が多数、うち上がり無残な光景が広がっています。
写真の小さな漁船は水族館でいつも生物採集に協力していただいている漁船で、うおのぞきには毎日のように採れた魚を持ってきていただけるほど、協力していただいていた船です。
うおのぞきが開館して1年たたないうちに壊滅してしまいましたが、たくさんの子どもたちが、さまざまな体験をとおして見せてくれた笑顔は忘れられません。
いつかまた、復活させたいものです。
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