本日、テレビの取材対応のため小名浜漁港を訪れるとたくさんの漁船が停泊していました。
船尾の装備を見るに底曳き網漁船のようです。
福島県では7〜8月は底曳き網漁の禁漁期間で、9月から漁が始まるのですが今年は原発事故の影響で当分の間、操業を自粛するそうで残念です。
ただ、いつでも出漁できるようにと、網の手入れは怠りません。
入口、入るとすぐに「祝!小名浜漁港 カツオ初水揚げ」の横断幕が!
8月29日に小名浜漁港に震災後初めてカツオが水揚げされました。
漁港自体は復旧し、いつでも水揚げが出来たのですが、原発事故の風評被害のため魚の値が付かず、水揚げが出来ない状態が続いていました。
漁場が福島県から遠く離れた場所でも、福島県の漁港に水揚げされると値が付かない。
そんな風評被害の中の水揚げでした。
水揚げしてくれた漁師さん、買い取ってくれた業者さん、ありがとうございました。
ようやく、新鮮な魚が食べれるようになります。
アクアマリンふくしまに戻ってくると、飼育スタッフが車から大きな発泡箱を降ろしています。
中に入っていたのは…
タマカイという名前のハタの仲間です。
50㎝ほどの個体が3個体。
酸素パックで飛行機に乗ってやってきたものを、成田空港まで飼育スタッフが引き取りに行きました。
パッキング中の香港オーシャンパークのスタッフ。
電子メールでやりとりしているので、画像も送ってもらえました。
とりあえず、検疫ということで予備水槽に搬入です。
タマカイは大きくなると3m、400kgほどにもなるハタ科最大の魚です。
インドネシア海域ではシーラカンスと生息域がかぶり、シーラカンスのライバルではないのかと考えられています。
震災前には1.5mほどのタマカイが「うおのぞき〜子ども漁業博物館〜」に展示されていて、みんなに「タマちゃん」とかわいがられていたのですが、震災のため死亡してしまい、残念な思いをしました。
2代目「タマちゃん」に無事、成長してくれるのを祈ります
香港オーシャンパークは2002年にアクアマリンふくしまと友好館提携を行いました。
職員同士の交流もあり、親交が深く、私も3回ほどお邪魔したことがあります。
香港のスタッフたちは気さくで、毎回、とても歓迎してくれます。
今回の震災のこともすごく気にかけてくれていました。
そして、多額の義援金も送ってくださりました。
いつか、このご恩をお返しできるように、頑張って水族館を復興し、震災前よりも高いレベルの水槽展示を目指していきます。
香港の皆様、ありがとうございました。