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ソフトバンク株式会社

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2011年

ソフトバンクテレコムと韓国KT社が
データセンター事業で合弁会社を設立

ソフトバンクテレコム株式会社(以下 ソフトバンクテレコム)は、韓国最大の通信事業者KT Corporation(以下 KT)と、データセンター事業で提携し、2011年9月に合弁会社「ktSB Data Services(仮称)」を、韓国に設立することで合意しました。両社は、5月30日(月)、東京都港区のベルサール汐留にて共同記者会見を行いました。

日本の産業復興をバックアップ

記者会見には、ソフトバンクグループ代表 孫 正義、ソフトバンクテレコム 取締役専務執行役員 兼 CISO 阿多 親市、KT Chairman and CEO 李 錫采(イ・ソクチェ)氏、Senior Executive Vice President and CSO 金 溢榮(キム・イルヨン)氏が登壇しました。両社を代表し、孫より提携の概要説明を行いました。



3月11日に発生した東日本大震災により、東北・関東地方のみならず日本全国の企業の多くが、事業の縮小や停止などの影響を受けました。そのため企業の間では、震災をはじめとする自然災害や事故など、不測の事態が発生した際の事業継続計画「BCP(Business Continuity Plan)」に対する関心が高まっています。「ソフトバンクテレコムではデータセンターサービスを提供していますが、震災発生後の1カ月間のお問い合わせが、昨年1年分に近い件数となりました。これは震災前の10倍に相当します。遠隔地でのバックアップを検討している企業が急増しています」(孫)と、企業におけるBCPへの意識の変化を説明しました。

さらに孫は、「例えば東京に本社を置く企業が、関東にデータセンターを持っているとします。万が一、関東で震災が起こり、関東の電力供給がストップすると、どうなるでしょう。本社とデータセンターの両方ともが停止してしまった場合、事業そのものの継続が困難になる可能性があります」と、災害リスクを指摘しました。「そこで我々は、日本の産業復興をバックアップし、よりお客様のニーズにあったBCPソリューションを提供していくため、KTとデータセンター事業で提携し、合弁会社『ktSB Data Services(仮称)』を設立することにしました。韓国にデータセンターを設け、日本および韓国国内の企業向けに、データセンターサービスやクラウドコンピューティングサービスを提供します」と、提携の意義を説明しました。合弁会社の資本構成は、KTが51%、ソフトバンクテレコムが49%で、2011年9月の設立を予定しています。「KTは韓国最大の通信会社で、固定通信No.1、データセンターNo.1という実績を持っています。提携する相手としては、間違いなくベストパートナーだと信じています」(孫)。

データセンターは、KTがソウルに持つセンターのほか、釜山に建設中のセンター(2011年10月完成予定)を活用します。孫は、韓国にデータセンターを置くことのメリットとして、「近い」「安い」「高いICTの先進性」の3点を挙げました。「韓国は非常に『近い』外国であり、産業用電気料金が日本の半額で『安い』。さらに、世界の最先端をいくICTの『先進性』があります韓国と九州を結ぶ大容量の海底ケーブルを2本敷設し、日本国内と同等のサービスを提供します」と述べました。

さらに、韓国と九州を閉域ネットワークで接続することで、情報セキュリティを保障します。個人情報保護については、日本の法律に準拠し、サポート体制は、ソフトバンクテレコムが日本語での24時間365日対応を一括で提供します。また、データセンターに必要な主要な品質認証については、ソウルのセンターについては取得済みで、釜山も完成後はソウルのセンターと同様の品質認証を取得する予定です。

サービス提供は、合弁会社の設立に先立ち、2011年7月より開始します。まずはサーバなどの機器をKTのデータセンターで預かり、保守、運用をサポートする「コロケーションサービス」を提供します。1ラック単位、10万円からという価格設定で、日本の平均的なサービス料金よりも低価格となっています。加えて、今秋よりバックアップサービスや、VDS(Virtual Desktop Infrastructure)を開始する予定です。

最後に孫は、「我々が提供するサービスは、日本国内でのデータセンターサービス利用と同等に安心で、日本国内で大きな災害が起きた場合の十分なバックアップとなります。今は日本が大変厳しい状況であり、韓国のKTに大いに助けていただきますが、今後韓国で大きな災害が起こらないとも限りません。そういう時は我々が、KTや韓国をサポートします。日本と韓国に2つのシステムがあれば、お互いのセキュリティが高まります」と述べ、説明を締めくくりました。

KT会長の李氏は、今回の提携について、「KTのデータセンターは世界的にトップレベルです。他国に比べて、安心で安価なサービスを提供していきます」と、意欲的に取り組んでいくことを表明しました。

ソフトバンクテレコムでは、高品質なデータセンターサービスやクラウドコンピューティングを提供し、企業の事業継続、そして産業復興を支援してまいります。


(掲載日:2011年6月16日)

[注]
  • *内容は掲載当時の情報です。記載されている会社名、サービス名、肩書などは現在と異なる場合があります。