経済【ビジネスの裏側】LCC…空の安全は大丈夫? 規制緩和「搭乗中に給油」広がる不安+(1/3ページ)(2012.7.29 18:00

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経済

【ビジネスの裏側】
LCC…空の安全は大丈夫? 規制緩和「搭乗中に給油」広がる不安

2012.7.29 18:00 (1/3ページ)ビジネスの裏側
ピーチ・アビエーションをはじめLCCの参入などを背景とする規制緩和で、運航・安全面の一部が見直されつつある=3月1日、関西国際空港

ピーチ・アビエーションをはじめLCCの参入などを背景とする規制緩和で、運航・安全面の一部が見直されつつある=3月1日、関西国際空港

 航空運賃や路線の規制を撤廃し、自由化する「オープンスカイ」や格安航空会社(LCC)の参入で“日本の空”を取り巻く環境が変わる中、運航・安全面の規制の一部が見直されたことが静かな波紋を呼んでいる。パイロットの資格審査や乗客搭乗中の給油など安全面で不安を抱える規制緩和があるためで、今後議論を呼びそうだ。

期待整備わずか30分間…万が一、引火・炎上なら大惨事

 国土交通省は、昨年12月から今年6月まで4回にわたって「安全に関する技術規制のあり方検討会」を開催。学識経験者と航空業界関係者から意見を聴き、安全規制について話し合ったが、国内外の航空会社16社からは129項目に上る緩和または見直しの要望が続出した。このため、国交省は「即時対応」「平成23年度中に対応」「24年度中に対応」「不可」へ分類した。

 この中で、利用客の安心・安全やLCCの運用に影響が大きいとみられるのが、乗客が機内にいる間も給油を実施可能にする(オンボード給油)▽副操縦士に昇格するための資格試験で、実際の機体を使って受験していたものをシミュ66レーター(模擬飛行装置)で実施できるようにする-の2点だ。

 オンボード給油は、これまで原則禁止で、条件が整えば可能だったが、安全確保を最優先する観点から規則の表現が否定的で、実質的に道を閉ざしていた。発熱量が大きく燃えやすいジェット燃料に万が一引火した場合、機内に乗客が残っていれば大惨事につながるためだ。

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ピーチ・アビエーションをはじめLCCの参入などを背景とする規制緩和で、運航・安全面の一部が見直されつつある=3月1日、関西国際空港(恵守乾撮影)
ピーチ・アビエーションをはじめLCCの参入などを背景とする規制緩和で、運航・安全面の一部が見直されつつある=3月1日、関西国際空港(恵守乾撮影)

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