STSの勉強部屋

2007.8.4更新[専門科目全般を更新]

写真は熊本の夏の空

 

国家試験対策の要点

[基礎]

医学総論

解剖学

生理学

病理学

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小児科学

精神医学

リハ医学

耳鼻咽喉科学

聴覚系

呼吸系

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心理測定法

臨床心理学

生涯発達心理

音声学

音響学・聴覚心理学

言語学

言語発達学

関係法規

[専門]

ST総論

失語症

高次脳機能障害

音声障害

小児構音障害

成人構音障害

嚥下障害

吃音

言語発達障害

聴覚障害

[その他]

ST関連疾患

 

 

 

 

 

国家試験の勉強法

1.ユニット暗記法

  −最後の3ケ月はこれで行け!

  :暗記はユニットで行え!

   探究型の学者式勉強法は国試の勉強としては最悪である。国試直前の勉強は理屈で覚えようとしても間に合わない。なぜそうなるんだろうと調べれば調べるほど深みにはまり、時間を無駄に使ってしまう。最後はパニックに!

   例→「正常圧水頭症は脳圧の亢進しない水頭症で、くも膜下出血の後遺症などで出現し、歩行障害・認知症状・尿失禁を3徴候とする。正常圧水頭症の認知症状は脳室と腹腔を短絡するVPシャントや腰椎と腹腔を短絡するLPシャントにより1/2程度が軽減する。」

     →「なぜ脳室が広がっているのに脳圧が亢進しないんだろう?」

     →調べる→わからない→何時間も時間を使う

     →正常圧水頭症だけで3時間を浪費

     パニック

   過去問を解いて、必要最小限だと思われる項目だけ、理屈ぬきで、ユニットで覚える。単語帳などが有効。物覚えの悪い人は語呂合わせで。

   例→正常圧水頭症−歩行障害・認知症状・尿失禁−VPシャント−治療可能認知症

    →単語帳を見るだけで、10秒程度で次へ

    →次は別の「治療可能認知症」の硬膜下血腫か。

    →というふうにどんどん勉強が進む。

 

2.鑑別暗記法

 −最後の2ケ月はこれで行け!

  根性論の体育会系勉強法が通用したのは第1回〜5回のポツダムST国家試験までである。よく「問題を解きまくれ!根性だ!オレもそうした!」という先輩がいるが、それだけでは絶対にだめである。類似した項目の整理をしながらやらないと、同じ問題が出ないと解けない。過去問は100点近く取れるのにちょっと問題が変わると50点くらいになってしまうのはこの鑑別暗記法ができていないからである。過去問を何回やっても点数が上がらない人もこれができていないからだと思われる。最後は焦りからパニックに!

  例→次のうち誤っているのはどれか。

1.アルツハイマー病は男性に多い。

2.脳血管性認知症は段階的に増悪する。

     正解は1.「ああ、アルツハイマー病は男性には多くないんだ。」こんな理解をしたら、1.と同じ表現の選択肢がない限り解けない。

    →次のうち誤っているのはどれか。

     1.脳血管性認知症は男性に多い。

     2.アルツハイマー病は段階的に増悪する。

     という問題が出ても解けない。

    →夜も寝ないで勉強しているのに成績が上がらない、過去問は解けるのに模擬試験の成績が上がらない。

    →パニックに

まぎらわしいからこそ、問題に作りやすいのである。ユニットで覚えた項目のうちで、まぎらわしいものの鑑別をポイントを絞って暗記する。表を作っていつでも見られるようにする。

例→「認知症の代表疾患はアルツハイマーと脳血管性認知症とピック病だったな。どこが違うんだろう。

 →「アルツハイマーとピックは発症初期の症状が違うのか。アルツと脳血管は性差・人格保持などが違うのか。」

 →アルツハイマーとピックと脳血管性認知症の鑑別点を表にする。

 →自信がないときはいつもこの表をチェック。新しく知ったことを書き足す。

 →応用問題が出ても解ける。まぎらわしい問題ほど解ける。

 

3.オリジナル参考書

  −最後の1ケ月はこれで行け!

  色とりどりのきれいなペンでノートに勉強させる自己満足キレイゴト勉強法は保護者や先生に「勉強してます」とアピールするのにはよいが、成績にはつながらない。最後の大事な1ケ月にこんなことをやっている学生は絶対に受からない。

  最後の1ケ月には、ユニット暗記法と鑑別暗記法によって、お気に入りの教科書はもうボロボロになって、他の人が見てもわけがわからんオリジナル参考書になっているはずである!過去問や模擬試験を解くたびに間違った部分をチェックしていく。

 

4.直前チェック

  −最後の1週間はこれで行け!

  人名や法律、聴覚心理学の単位など、なかなか覚えられない項目があるはずである。

  覚えにくい事項は直前1週間にチェック問題をやりながらユニットでボーンとまとめて覚える。

  ここで注意すべきは、今までにオリジナル参考書に書き込んだこと以外に手を出さないことである。手に触ったものを次々と取り込もうとするアメーバー勉強法に直前にはまり込むと、「あっ、これもわからない、あれもわからない!」とパニックになる

  あくまでもすでにやった項目の中であやふやなものをガッツリとものにしておく。

 

5.問題演習

  −最初から最後までこれで行け!

  教科書をただながめるだけの儒学者勉強法では実力はつかない。問題を解いても最初は間違いだらけだから、この勉強法に逃避し、最後の1ケ月くらいに急に焦り始める学生がいる。落ちる学生は儒学者勉強法・学者式勉強法・自己満足キレイゴト勉強法→体育会系勉強法・アメーバー勉強法→パニック→不合格というパターンをたどる場合が多い。

  問題を解く−解説を受ける(または読む)−ユニット・鑑別点を抽出する−ノートや教科書に書き込む−単語張・語呂合わせで暗記する−問題を解くというサイクルを是非守ってほしい。

 

この部屋に来たあなたが国試に受かりますように!

 

 

 

※このHPの風景写真はゆん様の好意で使用させていただいています。ゆん様のHPはこちら

 

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