トルコ 成長への玄関口 日系企業進出ラッシュ (1/4ページ)

2012.7.28 05:00

トルコをめぐる日本企業の動き

トルコをめぐる日本企業の動き【拡大】

 欧州とアジア、中東、アフリカの接点に位置する新興国のトルコで、日本企業の進出ラッシュが続いている。国民の平均年齢が29.7歳と若く、内需拡大に支えられた経済成長が見込めることから、幅広い業種が需要獲得に照準を定める。輸出拠点としての地理的な優位性も高い。ただ、輸出入の約4割を占めるEU(欧州連合)諸国はもとより、韓国や中国なども攻勢を強めており、トルコを舞台にした競争が熱を帯びそうだ。

 ◆広がる業種の幅

 「経済発展に伴って鉄道や電力、道路などインフラ整備の需要が高まれば、日本企業が協力できる余地は大きい」。7月中旬、九州ニュービジネス協議会の視察団(18人)の団長としてトルコ入りした同協議会の松尾新吾会長(九州電力相談役)はこう話し、大きな期待を寄せた。

 一行は大成建設が参画するボスポラス海峡横断鉄道トンネルの建設現場や、日本企業の事務所と現地法人の開設が続く首都イスタンブールなどを訪問。活況ぶりを肌で感じたという。

 イスタンブールではトプカプ宮殿など歴史的建造物が集まる「旧市街」から、釣り人が並ぶガラタ橋で金角湾を渡って「新市街」に入ると沿道に金融機関が立ち並び、経済都市として成長する姿を映し出している。